UFOという呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 06:52 UTC 版)
「UFO」は英語: unidentified flying objectの頭文字であり、英語では「ユー・エフ・オー」と読まれる。 ただ、この言葉をアメリカ空軍の公式用語として採用したエドワード・J・ルッペルト(英語版)大尉は、自著で「ユーフォー」としており、古くはこの読みも行われていたことがわかる。 一方、日本では1950年代から1960年代末期までは、未確認飛行物体の形状の違いにかかわらず「空飛ぶ円盤」と総括的に呼称されるのが一般的だった。古くは「ユー・エフ・オー」と読まれていた。例えば日本では1970年に放送されたテレビドラマ『謎の円盤UFO』の日本語版タイトルは「なぞのえんばん ユー・エフ・オー」となっていた。他方、世界の怪奇現象やオカルトを興味本位に紹介する特別番組などでは早くから「ユーフォー」の読みで紹介されており、現在の日本では「ユーフォー」の読みが一般的となっている。これはピンク・レディーのシングル曲である「UFO」のヒットによるものである。それでも、この読み方が完全に定着した後の1978年に製作された東宝映画『ブルークリスマス』などは、海外場面を含めて全編を「ユー・エフ・オー」の発音で通し作家・翻訳家の都筑道夫から「半可通な発音をしていない点が良い」と賞賛されている[要出典]。 アメリカ空軍の公式用語では「UFO」はあくまでも「正体を確認できない飛行物体」を意味する。ステルス機や無人航空機(UAV)の時代において国防上の問題と捉えたアメリカ軍は、新たに「UAP(unidentified aerial phenomena)」(未確認空中現象)という言葉を定義して、積極的な目撃報告を促している。 こうした経緯から、2020年にアメリカ国防総省が「UAP」の映像を公表したのに対して、世間では「アメリカ軍が『UFO』の存在を認めた」との誤った認識が広まった。この映像について防衛省は「アメリカの国防総省が、アメリカ海軍のパイロットがUFOを撮影した映像を公開いたしました。自衛隊のパイロットは今までUFOに遭遇したことはないようですが、万が一遭遇したときの手順をしっかり定めたいと思います」と公式に発表している。また、河野太郎防衛大臣は記者会見で、「あまりUFOは信じていないが、アメリカ国防総省が画像を出したので、真意や分析を聞きたい」とUFOを超常現象の用語と定義の上で見解を述べている。アメリカ空軍のUFOの定義に対する日本の対応は自衛隊法84条に基づき対領空侵犯措置があり、自衛隊の通常任務となっている。
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