PAネロ
このクルマはジェミニ・クーペの姉妹車で、ヤナセで販売するために企画、90年6月に発売を開始した。ネーミングは、ヤナセが初代ピアッツァを販売していたことから、それを連想させるPAとし、ネロは黒を意味するイタリア語からとった。ピアッツァのヤナセ向け仕様にこのサブネームを付けていた経緯もある。定員4名のクーペで、リヤクォーターウインドウの造形はジェミニ・クーペと同じ。FFタイプで、エンジンは1.6L・DOHC・16バルブの140ps仕様だった。AT仕様もあった。実際は、アメリカGMにOEM供給するGEOストームを右ハンドル仕様にしたモデルだった。
91年5月、イルムシャー160Rを追加した。フルタイム4WD仕様のクーペボディで、エンジンは1.6L・DOHC・インタークーラー付きターボの180psで5速MTだけ。ほかのモデルも、これを機に160と呼ぶようになった。イルムシャーはドイツのチューニングメーカーである。5月、クーペのハンドリングbyロータスを発表、6月から発売することを明らかにした。ロータスがチューニングしたサスペンション、BBSのアルミホイール、オートエアコンなどを標準設定したFF車だった。11月、ハッチバックタイプをシリーズに加えた。1.5L・100psエンジンを積む150J(FF)と、1.6L・DOHC・インタークーラー付きターボの180psエンジンを搭載するフルタイム4WD・5速MTモデルがあった。
いすゞ・PAネロ
(PAネロ から転送)
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PAネロ(ピー・エー ネロ)は、いすゞ自動車が生産しヤナセが販売した小型乗用車。
- ^ “いすゞ PAネロ 1990年式モデルの価格・カタログ情報”. 2021年10月23日閲覧。
- ^ “いすゞ PAネロハッチバックの価格・カタログ情報” (2021年10月23日). 2021年10月23日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第77号18ページより。
- ^ “PAネロ(いすゞ)のカタログ”. リクルート (2019年12月21日). 2019年12月21日閲覧。
- ^ Ward's Automotive Yearbook 1990 - 1995
- 1 いすゞ・PAネロとは
- 2 いすゞ・PAネロの概要
- 3 関連項目
- 4 外部リンク
PAネロ
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1980年代末、いすゞが輸入車ディーラーであるヤナセへの専売モデルとして供給していたピアッツァ・ネロはモデル末期を迎えていた。専売モデルを次世代型へと移行させるに当たり、ヤナセは当時いすゞと縁の深かったゼネラルモーターズとの関係を従来より深めるため、いすゞが北米向けGMブランドへ供給する予定であったストームについて、開発時から国内でヤナセにおいて少数販売することで合意する。PAネロはピアッツァ・ネロの後継として、このストームを日本市場向けに微調整したモデルとして誕生した(PAネロのリアサイドガラスには「PIAZZA Vi Augura Successo」の文字が入っていた)。 だが1年後にはいすゞから正式なピアッツァの後継モデルが発売され、それに対してもヤナセ専売の2代目ピアッツァ・ネロが設定され、ヤナセにて併売されることとなる(しかもこの2代目ピアッツァはストームがベースとなっている)。以降は3代目ジェミニの派生車種として認知されるようになった。PAネロと2代目ピアッツァとはシャーシは同じでデザインラインは似ているものの、エンジンや各パーツの多くに違いがある。 PAネロのベースモデルはアメリカ仕様のストームに準じており、サスペンションはジェミニに比べ乗り心地重視でバネレートが低い物が採用され、シートはストームGSiの物がそのまま採用されたりなど変更点は少ない。日本向け仕様への独自の変更点は、クラスタースイッチの構成変更、オートエアコン、パワーウインドウの装備、AT用の電子制御切り替え装置の搭載により燃費重視のギア比設定「エコノミーモード」、ATの1 - 4速をミッションに見立て、各速でギア比を固定した「マニュアルモード」の追加となっている(ストーム前期型のATは3速のみ)。逆にストームでは標準装備となっていたエアバッグやリアトレイはオプション設定となった。 デビュー当初は3ドアクーペボディに1,600ccDOHCエンジンを搭載した「1.6X/1.6S」(1991年よりそれぞれ160X/160Sへ変更、型式名:JT191F)のみであったが、同年11月に3ドアハッチバックモデルが追加される。 1991年2月にクーペ、ハッチバックそれぞれのボディにストームには設定のなかった1,600ccDOHCターボエンジンを搭載した4WD車の「イルムシャー160R」仕様(型式名:JT191S)と1,500ccSOHCエンジン搭載車「150J」(型式名:JT151)がラインナップされる。 また、限定車として1991年5月にハンドリング・バイ・ロータス(前輪駆動の自然吸気エンジン)(200台)が、1992年5月にはイルムシャー160F(こちらも前輪駆動の自然吸気エンジン、100台)がそれぞれ発売されている。 しかし、いすゞの販売店ではなくヤナセのディーラー網で販売されていたためか知名度も低く、モデルチェンジも行われないまま、いすゞ自動車の小型乗用車生産撤退に伴い1994年12月に生産を終了した。元々の想定月販目標が300台とあまり高くなかったこともあり、北米でのヒットとは裏腹に国内での総生産台数はわずか3,000台弱に留まった。
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