7代目 T230型(1999年 - 2006年)
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「トヨタ・セリカ」の記事における「7代目 T230型(1999年 - 2006年)」の解説
1999年9月にフルモデルチェンジ。CALTYが外装デザインを手がけた、縦長のヘッドランプと短めの角ばった段差を持ったリアデッキが特徴。 ダウンサイジングしたボディは前輪駆動専用設計(4WD「GT-FOUR」の設定はなし)となっており、ロングホイールベース、ショートオーバーハングとなり、高速走行時の安定性向上を高めた。また、路面追従性・運動性も高めるためにリアサスペンション形式がバイザッハアクスル式ダブルウィッシュボーンとなっている。既に同一プラットフォームのFF仕様リアサスペンションは、コスト等の兼ね合いからトーションビームの固定車軸となっており、ハンドリングが重視されるスポーティーカーには不向きであったため、同プラットフォームを用いた既存の5代目ビスタ、およびビスタアルデオの各4WD仕様をベースに仕立てたものである。同様の手法は、後の3代目カルディナや2代目アベンシス(ただし、日本仕様は初代扱い)、初代オーリスの兄弟車のブレイドでも行われている。 新設計のZZ系エンジンは、先代から200 cc排気量ダウンした1,800 ccとなるも、トップグレードSS-IIが搭載する2ZZ-GE型エンジン(ハイオク専用指定)は連続可変バルブタイミング・リフト機構(VVTL-i)を備え、190 psを発揮する。エントリーグレードのSS-Iは実用エンジンの1ZZ-FE型を搭載しているが、同型エンジンを積む車種の中では最も出力の高い145 psとなっている。なお、環境性能はSS-I、SS-IIともに☆1つの「平成12年基準排出ガス25%低減レベル」となっている。 軽量化と自然吸気エンジンへの回帰は、開発時期が重なっていたMR-Sでも同様であり、パワー&ドライブトレーンを共有する両車は、一部の実験データも共有している。ともにそのハンドリングは、特にイギリスでの評価が高い。 GT-FOURが廃止され、車格の低いカローラレビン/スプリンタートレノとの統合を実施し、さらに排気量も小さくしたこともあって、ライトウェイトクーペへとコンセプト変更している。その結果、同グレードの先代から60 - 90 kgの軽量化を果たしている。特にSS-IのMT車に至っては車両重量1,090 kgと、SS-IIのMT車よりも30 kg軽く、スーパーストラットパッケージ車と比較で50 kgの差が発生している。SS-Iでは、SS-IIと比べて内装・外装を適度に省略/簡略化し低価格を実現している。SS-IIとの仕様、装備の差は、1ZZ-FE型エンジン (145 ps)、リアはディスクでなくドラムブレーキ、電動格納が省略されたドアミラー、マニュアルエアコン、本革でなくウレタンステアリングとウレタンシフトノブ、リアスポイラーなし、マフラーカッターなし、60扁平。これにより、SS-Iは発売当初で標準価格は168万円となった。ただし、その後のマイナーチェンジにより価格が若干上がっている。 2006年4月、販売終了。ここまでの国内新車登録台数の累計は2万7013台。これによりセリカは7代36年の歴史に幕を閉じた。ただし北米ではサイオン・tCの名前でセリカ同様の4気筒・前輪駆動による3ドアハッチバッククーペが2004年から2016年まで1代目・2代目を経て販売されていた。
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