2080年の東京
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 07:43 UTC 版)
「バイナリー ドメイン」の記事における「2080年の東京」の解説
東京は海岸部にあるが故に海水面上昇の影響を諸に受けてしまっている。高さ100メートルを越す東京湾の巨大堤防は着工から50年かけた今もなお建設工事を続けている。予算不足で対策が執られなかったお台場は法的には水没地帯に指定されて放棄されており、首都高は2030年代から上層都市建設反対派のテロによる爆破事件などが多発したこともあって、インフラとして機能しなくなり打ち捨てられている。六本木は地下鉄などに流れ込んだ地下水などでかつてのショッピングセンターや高層建築の土台部分が脆くなって倒壊の危険性が高くなっており、ほとんど人は住んでおらず、内務省治安部隊とレジスタンスの勢力が拮抗する地区として、過去に激しい戦闘が幾度も繰り返されている。上層都市は渋谷の近くに立てられている。 特権階級や富裕層が一見不自由が無いように見える生活を上層都市で謳歌している一方で、下層スラムでは難民同然の人々が政府からの最低限の食糧配給を受けて細々と暮らしている。下層は非常に治安が悪く、一般市民ですら銃を携行しているのが当たり前になっている。また、ここに住んでいる者は原則として上層都市への立ち入りを厳しく禁じられており、上層へ向かおうにも治安維持部隊のロボットたちの監視が厳しいため、行くことはほぼ不可能である。 ニューオーダーズ 2033年に興った日本の孤立主義・右翼的政治勢力。地球温暖化などから派生した多数の経済的社会不安の中で台頭し、「海面上昇に備えた社会基盤整備」「ロボットによる経済再生」「新たな社会秩序の構築」の3つの目標を掲げ、社会の期待を受けて強力なリーダーシップの元、勢力を拡大した。AMADA社からの資金援助を受け、ロボットを大量投入した国家基盤事業として海面上昇対策工事、上層都市プロジェクトなどを展開、その見返りにAMADA社に上層都市計画への参入などの特権や便宜を与えた。 現在でも内務省の主要構成員はニューオーダーズである。 内務省 ニューオーダーズが秩序回復のために警察庁、海上保安庁、総務省、国土交通省、厚生労働省などの権限を吸収して設立した。AMADA社から膨大な資金提供を受ける代わりにAMADA社にさまざまな特権や便宜を与えているのは公然の秘密となっている。反政府レジスタンスらに対し強力かつ迅速な行動をとることが認められており、AMADA社のロボット戦術を重視した治安維持部隊を次々に創設。レジスタンスがほぼ力を失った現在でもなお治安維持にあたるロボットたちは増え続けており、内務省の権限増大に歯止めを掛ける者はいない。 反政府レジスタンス 内務省からはテロリストと呼ばれている勢力。複数のグループが独自に動いている。 ニューオーダーズに反発して発生した勢力で、特に上層都市プロジェクトが下層都市をスラムとして見捨てることと表裏一体であることからその反発を強める。その構成員は上層都市に移住できない難民同然の貧困層がその大勢を占めている。ただし2080年現在では、長引く抗争による疲弊と圧倒的な戦力を持つ内務省との差に戦意を喪失しかけている。
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