1単位に必要な学習時間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 08:03 UTC 版)
「学年制と単位制」の記事における「1単位に必要な学習時間」の解説
大学、短期大学、大学院、高等専門学校 1単位あたり45時間の学習を必要とする内容とするのが標準である。これには予習・復習・課題などの時間を含み、授業時間については講義及び演習については15時間から30時間までの間(通常、予習・復習が各4分の1という仮定の下、実際の授業時間は22.5時間とすることがほとんどである[要出典])。今までは90分授業が13回であったが、しっかり15回の講義が求められるようになった。そうなると前期の終わりが遅くなる・忙しい年度末に後期試験があるようになり、代わりに105分×15回にした大学もある。実験・実習及び実技については2倍の授業時間を求める大学が多く、そのため理系学部のコマ数が多くなる。 なお、芸術等の分野における個人指導による実技の授業については、大学などが定める時間の授業をもって1単位とすることができ、卒業論文、卒業研究、卒業制作等の授業科目については、必要な学修を考慮して単位を定めることができる。理系の卒業論文は研究室に毎日通うが、そのわりに単位数が少ないと言われている。とくに実験に時間がかかるバイオ系・有機化学の研究室は、夜遅くまで研究室に残ることになりやすい。 高等教育の1単位は、高等学校の単位に換算すると約1.54単位であるが、授業時間は約0.77単位である。文系学部は出席の取らない授業も多く、過去問・シケプリの一夜漬けで単位が取れるので、実質的な学習時間は少ない。[要出典]1単位の時間数は、1週間分の労働時間に由来するとされる。すなわち、月曜日 - 金曜日は8時間×5日間=40時間、土曜日は半ドンで5時間、合わせて45時間となる。[要出典] 大学では一般的に、講義及び演習においては、90分 / コマ(1.5時間)×15週=22.5時間の授業を学修した者に対して2単位を与える。1単位の実授業時間は11.25時間となる。前述のとおり「授業時間については、講義及び演習については、15時間から30時間までの間」とされているにもかかわらず11.25実時間でも問題とならない理由は、15単位時間という解釈が許されているためだと推測される。[要出典] 高度に専門的な教育研究を目的とする大学の講義を学修するには、15実時間(もしくは11.25実時間)の講義に対して30実時間(もしくは33.75実時間)の予習・復習・課題などの自主学習が必要である。 実験・実習及び実技については、学内の実習設備を用いない自主学習は困難であるため、授業時間が「30時間から45時間までの間」と規定されている。 大学通信教育 卒業にあたっては、面接授業(スクーリング)で、30単位以上の修得が必要。ただし、後述の事例のように、科目の単位数と面接授業扱いとなる単位数が別となる例もある(この例では、スクーリングを受けたにもかかわらず、レポート(通信指導による課題)の提出を別途必要とする)。 大学によっても異なるが、講義科目でのスクーリング受講の場合、1コマ80分として、講義5コマと60分の試験を以って、スクーリング単位1単位を修得する(単位そのものの修得は、単位数分に相当する、別途のレポート提出の合格が要件となる)。この例では、科目の単位自体は2単位となるため、別途レポートの提出をしないと、単位そのものの認定はなされない(講義のコマ数だけでは、2単位を充足しているとはみなされないため)。あるいは、講義11コマと60分の試験を以って、スクーリング単位2単位を修得する(単位そのものの修得は、単位数分に相当する、別途のレポート提出の合格が要件となる)。 ただし、レポートの提出がない講義科目の場合は、1コマ80分として、講義7コマと60分の試験のみを以って、単位そのものを認定したうえで、スクーリング単位も1単位修得となる。 実技・語学科目であれば、1コマ80分として、実技・語学11コマと試験(場合によっては、実技12コマとなる例もある)により、スクーリング単位が1単位修得となる。こちらも、スクーリングコマ数だけでは、単位修得に必要なコマ数を満たしていないため、補うためのレポート学習が必要となる。 なお、大学通信教育での卒業要件として、面接授業での単位修得が30単位以上必要であるため、相当分のスクーリング単位を要する。ただし、科目の単位数とスクーリング単位が同一とは限らないので注意が必要。 高等学校、中等教育学校の後期課程 1単位時間を基本的に50分とし、標準で35単位時間の授業をもって1単位とされている。学習時間に換算すると、29時間10分である。 専修学校 高等課程では高等学校に準じ、専門課程では大学に準じている。 高等専門学校 大学の単位計算に準じた授業科目は5年間で60単位まで取得することができる。2年制の専攻科(学士課程)については大学の単位計算に準じている。
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