食糧の不足
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 03:47 UTC 版)
食糧の不足は、自然災害や人為的な要因によって発生する。自然災害による例を分類すると、 火山の噴火 地震 台風 長雨・日照り・旱魃 霜や雹 虫害例:ウンカによる害、バッタの蝗害(飛蝗と呼ばれる群生相を示すもの) 植物病害 疫病による、農業などの食糧生産者の人口減 である。 火山の噴火では、地球の成層圏まで火山性ガスや火山灰に覆われることによって、日照条件などに不都合が生じ、稲や麦などの作物の生育にダメージを与えることによって生じる。また、局地的な飢饉の原因となるが、近隣の火山噴火によって生じる火砕流や火山灰の降灰による農地の喪失も原因の一つになる場合もある。地震が原因の場合には、地震断層や地表の変位が生じることによって、農地又は灌漑設備などの農業設備の破壊や、場合によっては水系そのものが影響を受けることによって生じる。 台風が原因の場合には、稲や小麦の収穫時期に近い時期に台風が農地へ浸水被害をもたらすことによって生じる。長雨・日照りに関しては、ブロッキング高気圧の発生や梅雨前線の異常停滞等の現象によって発生する。その原因は明らかではないが、偏西風の蛇行による場合が多い。 虫害に関しては、これまで原因が明らかになっているのは、害虫の産卵繁殖サイクルに依るものと、外国等から害虫がもたらされ、その虫を食べる他の生き物による食物連鎖が無かったために異常発生する場合とがある。 人為的な要因による例を分類すると、 戦争(内戦、対外戦争を含む) 商工・農業政策の変更や失敗 灌漑設備など農業用インフラの不備や肥料の流通が途絶えるなど内政や経済混乱によるもの 交通事情の途絶などによる物資輸送の阻害 投機・売惜・買溜・醸造などへの転用などの利潤追求を目的とした経済行為 である。
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