難度制御と自爆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 14:17 UTC 版)
発売当初はステージ6~7があまりの高難度のため、『ゲーメスト』誌上の初回ハイスコア集計で一人も全面クリア達成者が現れず、「クリア不可能か」と噂された。しかし後に、難度がゲーム中の様々な要素によって上下する事が発見され、難度を意図的に調節するプレイスタイルが広まった(シューティング界隈では「ランク調節」と呼ばれる攻略スタイル)。 難度に影響を与える要素は、自機のパワーアップ状態、残機数、発射済み弾数、ノーミスプレイの時間・電源投入からの経過時間などであると推測されている(正確なデータは公表されていない)。その他様々な要素も影響があるという憶測が飛び交い、オカルト的な迷信も多くあった(特に有名なのがSS版の付録で付けられたハンドブックに載っている「1万点勲章を落とすとランクが下がる」は否定意見が多い)。 この内、自機のパワーアップ状態、残機数、そして発射済み弾数が影響を与えることはほぼ間違いないとされ、知識のあるプレイヤーは無駄弾を撃たない、無駄なパワーアップをしないよう注意してプレイする。そのため店側もプレイヤーによる基板の電源再投入の設備、可変速連射装置を取り付ける、ボタン配置を調整可能にする、ABC同時押しボタンを用意するなどの配慮をしている場所も存在する。 難度に最も大きな影響を及ぼしているのが残機数であるとされ、ALLクリアを狙うプレイヤーには「少ない残機数を維持しつつスコアを稼いで、エクステンド(1UP)したら要所で自爆する」という攻略法が基本スタイルとして定着した。ちなみにミス時の自機の爆発には攻撃力があり、かつその爆風で敵を破壊しても点数が加算されないため、適当な所で自爆してしまうと難度を下げるためのエクステンドが遠くなってしまう。そのために要所で自爆することが必要であり、その前提となるのは要所でエクステンドできる段階まで上達していることである。 また、稼ぐには敵機を攻撃するだけでなく、取り続けることで最大10000点を連続で獲得できる勲章アイテム、スペシャルウェポンでのみ破壊することができる高得点の構造物、ステージ2のある地点でスペシャルウェポンを使うと出現する鳥の群れへの撃ち込み、特定の構造物をスペシャルウェポンで破壊することで勲章を出現させて獲得する、などの隠し要素も利用しなければ、スコア上昇がランク上昇に追いつかず、難易度を下げるために自爆したいが残機が無いという状況に追い込まれる。 ALLクリアを目指して安定して稼ぐためには、自爆スタイルができなくとも4~6面に到達できる程度に当ゲームに熟達していることが必要である。よほどのゲーマーでない限り、当ゲームをはじめたばかりの腕前で全ての稼ぎを狙うことは成功率が著しく低く、非効率である。どの稼ぎをどの腕前で狙うかはプレイヤーごとに異なることもあり、あまりガイドラインとして周知されてはいず、これが当ゲームのハードルの高さの一つとなっている。 過去にもプレイ中に難度が変動するゲームは多くあったが、このゲームはその影響が顕著であり、ハイスコアラーならずとも6~7面を越えるためには難度を意識してプレイする必要があった。不可視要素がゲーム全容の把握を困難にしたものの、ゲーム全体をコントロールする独特のゲーム性があったためその高難度にも関わらずプレイヤー層が広くロングランを遂げたとされる。 一方で自爆に頼らないランクのコントロールも可能であり、これによるノーミスクリアも達成されている。 得点、残機、弾数、パワーアップにおいて高度なリソースコントロールを要求するシューティングゲームとしてその後のゲーム難度についての話題では必ずと言って良いほど言及されることになる。 『バトルガレッガ』が傑作と呼ばれるのは表面的な要素ではなく、こうした設計によるゲーム性に対する評価と見る事ができる。
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