野島断層とは? わかりやすく解説

のじま‐だんそう【野島断層】


野島断層 (兵庫県)

名称
野島断層
区分
天然記念物
所在地
兵庫県津名郡北淡町

資料一覧
解説
平成7年1月17日未明明石海峡震源とするマグニチュード7.2の地震発生した内陸直下型の大地震であった死者は6400名を越え負傷者4名以上、阪神間ライフライン致命的ダメージ与え全壊家屋だけでも10万棟以上という未曾有の被害もたらした。野島断層はこの兵庫県南部地震震源となった活断層である。野島断層は,横ずれ成分をもった正断層で,北淡町野島平林付近では,約150mにわたり最大水平方向210cm,上下方向120cmのずれが生じている。野島断層の全長は,北東から南西方向に伸び淡路島北部北淡町から一宮町にかけて断続的に地表現れ延長は約9kmに達する。
指定範囲は,このうち北淡町新小倉地区延長185部分である。延長4/5については野島断層保存館として保護されている。断層保存館内では,並走する主断層と副断層食い違った畦・排水路・社の生け垣破壊され道路舗装などが明瞭に観察できる。さらに,館内には,断層を跨いで地下掘り込んだトレンチ設けられ断層動き三次元的に捉えることができるようになっている。館に隣接したメモリアルハウスでは,地震による破壊奇跡的に免れた人家そのまま展示施設として公開されている。



野島断層

名称: 野島断層
ふりがな のじまだんそう
種別 天然記念物
種別2:
都道府県 兵庫県
市区町村 淡路市新小倉
管理団体
指定年月日 1998.07.31(平成10.07.31)
指定基準 地5
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 野島断層は,平成7年1月17日未明兵庫県南部震源として発生した兵庫県南部地震」(マグニチュード=7.2)の震源となった活断層である。横ずれ成分をもった逆断層で,北淡町野島平林付近では、約150mにわたり最大水平方向210cm,上下方向120cmのずれが生じている。野島断層の全長は、北東から南西方向に伸び淡路島北部北淡町から一宮町にかけて断続的に地表現れ,延熟は約9km達する。
 今回指定をしようとするのは、このうち北淡町新小倉地区延長約185m部分である。延長の5分の4についてはすでに覆屋により保護されており,平成10年4月には、断層保存館として公開されることになっている断層保存館内での野島断層では,南東側隆起した0.2-0.5mの上変位0.7-1.5mの右横ずれ変位測定されている。保存館内では、並走する主断層と副断層食い違った畦・排水路・社の生け垣破壊
された道路舗装などが明瞭に観察できる。これに加え横ずれ断層伴って形成された,逆゛ミ゜の字型に並んだ雁行亀裂凹地など,保存されることが希な断層地形観察できる。さらに,館内には、断層を跨いで地下掘り込んだトレンチ設けられ断層動き三次元的に捉えることができるようになっている館外では、地震による破壊奇跡的に免れた人家大きく食い違った塀が観察できるこのようにこの地内では,断層活動に伴う様々な地形変位残されているだけでなく、人工物破壊によって地震脅威実感できる様々な現象がよく保存されている。
 わが国代表する自然現象である地震現象断層活動理解する格好の場として,天然記念物指定保存図ろうとするものである

野島断層

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/18 11:46 UTC 版)

野島断層記念館で保存されている野島断層
断面を見る。野島断層は逆断層である
野島断層と兵庫県南部地震の震源域

野島断層(のじまだんそう)は、兵庫県淡路市にある活断層。一部が保存され文部科学省によって天然記念物に指定されている。兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)を引き起こしたとされ、その際に地表地震断層として現れた。

長さは淡路島の北西部・旧北淡町の北端、江埼灯台付近から富島地区までの約10kmにわたり、六甲山より淡路島に至る六甲・淡路島断層帯の一部にあたる。1975年地質図に活断層として記載された[1]

地震活動と断層の隆起

1995年平成7年)1月17日5時46分に発生した兵庫県南部地震は六甲・淡路島断層帯が活動したために起こったもので、中でも構成断層のひとつである野島断層は震源に最も近い断層である。地震発生の際には断層南東側が南西方向に約1 - 2m横ずれし(横ずれ断層)、同時に南東側が約0.5 - 1.2m隆起して逆断層となっている(一部、野島蟇浦地区では北西側が20 - 40cm程度隆起)。この際に変位した断層面が地表に露出した。

この断層による破壊状況が最も顕著であった北淡町小倉地区(現:淡路市小倉地区)には1998年(平成10年)に「北淡町震災記念公園(現:北淡震災記念公園)」がオープンした。公園内に「野島断層保存館」が設けられ断層の一部が保存されている。この年の7月31日に国の天然記念物に指定された。また、神戸市長田区にあった通称「神戸の壁」も同施設に移転し公開されている。なお、2011年(平成23年)8月22日には入館者数が800万人目を迎えており、淡路島有数の集客施設にもなっている。

過去の活動歴

断層面の掘削調査により最近の2万年間で20メートルの変位を確認した。また、梨本地区の掘削調査により約1,100 - 2,400年前というデータが得られ、前回の活動時期は約2,000年前と推定された[2]。また、1596年慶長伏見地震の割れ残りと考える説もある[2]

交通アクセス

脚注

  1. ^ 図解雑学 地震 (PDF) 著:尾池和夫 2001年12月26日 出版:ナツメ社
  2. ^ a b 震災後の活断層調査結果から見た兵庫県南部地震の予測性について 京都大学防災研究所 (PDF) [リンク切れ]地震予知連絡会 会報第67巻

関連項目

外部リンク

座標: 北緯34度32分58秒 東経134度56分15秒 / 北緯34.54944度 東経134.93750度 / 34.54944; 134.93750




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