那智原始林とは? わかりやすく解説

なち‐げんしりん【那智原始林】


那智原始林

名称: 那智原始林
ふりがな なちげんしりん
種別 天然記念物
種別2:
都道府県 和歌山県
市区町村 東牟婁郡那智勝浦町
管理団体
指定年月日 1928.03.03(昭和3.03.03)
指定基準 植2
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 熊野三山一つ熊野那智大社社有林で,イスノキシイウラジロガシなどこの地域代表する照葉樹林林相示している。密生した高木層のみならずシダ植物つる性植物などの林床植物なども豊富であり,原生状態を維持している貴重な森林である。

那智山原始林ハ主トシテ那智熊野神社社有林ニシテ数百年来斤斧ノ災ヲ知ラザル密林ヲ成シ、しひ、ひよんのき等ノ老樹周圍二丈ニ及ブモノ多クしやら、ひめしやら、ひこさんひめしやら、かごのきくすのき、やぶにつけい、しろだも、ねぢき、あせび等百餘種ノ樹種喬木状ヲ成シ数十種ノ灌木熱帶性羊歯類生シ暖地固有林相ヲ呈ス
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那智原始林

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 09:30 UTC 版)

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那智原始林(なちげんしりん)は、和歌山県那智勝浦町那智山中にあり、那智滝の東に広がる原始林熊野那智大社の社有林で、1928年昭和3年)3月3日、国の天然記念物に指定された[1]。面積は約33.5haユネスコ世界遺産紀伊山地の霊場と参詣道』(2004年〈平成16年〉7月登録)の一部[2]

概要

イスノキシイウラジロガシなど、暖地性の広葉樹を中心に温帯性広葉樹や針葉樹もあり、本州屈指の混交林となっている。群生する植物は155種、または300種以上ともいわれ、ナゴラン、キイセンニンソウなど12種の希少な植物もある。シダ植物つる植物など、林床植物の多いことでも古くから知られてきた。近年も新たな植物が発見され、直径5m近いホルトノキの大木などもある。

当原始林においては、1901年10月末から1904年10月6日間の期間において、南方熊楠が標本採取を行った事でも知られている[3]

  1. ^ 那智原始林”. 国指定文化財等データベース. 2011年1月18日閲覧。
  2. ^ 世界遺産登録推進三県協議会(三重県・奈良県・和歌山県)、2005、『世界遺産 紀伊山地の霊場と参詣道』、世界遺産登録推進三県協議会、pp.39,75
  3. ^ 那智時代”. 南方熊楠記念館. 2021年5月4日閲覧。

文献

参考文献

  • 世界遺産登録推進三県協議会(三重県・奈良県・和歌山県)、2005、『世界遺産 紀伊山地の霊場と参詣道』、世界遺産登録推進三県協議会

関連文献

  • 中村 直勝・高橋 城司・白井 光太郎・佐藤 虎雄、1972、『史上の熊野三山、那智山、那智山原始林、南海の仏蹟』、熊野那智大社〈那智叢書 19〉 → 朝日 芳英(監修)、2008、『朝日芳英監修』復刻版、pp.652-679

関連項目

外部リンク

座標: 北緯33度40分34秒 東経135度53分37秒 / 北緯33.67611度 東経135.89361度 / 33.67611; 135.89361




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