邪神 ガタノゾーア
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「ウルトラマンティガの登場怪獣」の記事における「邪神 ガタノゾーア」の解説
第51話「暗黒の支配者」、第52話「輝けるものたちへ」に登場。 ニュージーランド沖に浮上した超古代都市ルルイエに現れた闇の邪神で、3千万年前に超古代文明を滅ぼした元凶。ユザレは「大いなる闇」と呼ぶ。巨大なアンモナイト状の体から触手が生え、顔には人間とは上下逆の位置で目と口がついている。また、海に浸かった体からは鋏状の巨大な腕が伸びている。口から吐く電流と体から放射する黒い闇、そしてマルチタイプの攻撃はおろかパワータイプのデラシウム光流やパワータイプ版ゼペリオン光線すら寄せ付けない頑丈な表皮でティガを苦しめる。特に闇の力は極めて強力で、質量反応がないため、通常攻撃や物理的な力では止められず飲み込んだ人間を一瞬で即死させ、ティガの皮膚に対しても傷を負わせる。また体から放射する大いなる闇は、地球上の生物はおろか内部の電気系統をも無力化させる。 鋏と触手でティガの動きを封じ、闇の衝撃波と紫色の怪光線でカラータイマーを打ち抜いて光を失わせ、再び石像化させて海中に沈める。世界を闇で覆い尽くし、ティガ復活オペレーションまで妨害し、全人類を絶望させるが、最後まで希望を捨てなかった世界中の子供たちとレナの「光」で蘇ったグリッターティガに圧倒される。グリッターゼペリオン光線で大ダメージを受け、最後はタイマーフラッシュスペシャルで消滅する。 スーツアクター:北岡久貴(51話)、門脇亨(52話) ガタノゾーアの名称はナレーションでしか呼ばれず、劇中では「邪神」と呼ばれ、『THE FINAL ODYSSEY』冒頭にて、名前が呼ばれる。 着ぐるみはドラマ撮影に使用されるセット同然の巨大なものとアクション用のものの計2体が製作され、前者は第51話で後者は第52話で使われた。 クトゥルフ神話の邪神をラスボス怪獣として登場させたものである。このことについて、小中千昭はウルトラマンが怪獣を倒し地球を去る展開にする上でゼットンやパンドンのような弱い怪獣では力不足と考え、日本でもありふれていたキリスト教の悪魔をモチーフとした怪物よりも、太古から地球に根付く設定のクトゥルフ神話の神々が相応しいと思い至ったと述べている。また、ウルトラマンの世界観から逸脱した世界観と繋げることで最終話のイベント感をメタ的に盛り上げる意図もあった。 デザインモチーフはクトゥルー、オウムガイで、クトゥルーの図鑑に載っていたタコや貝の要素を反映させている。製作にあたり小中千昭は世界中の様々なアーティストが描いたクトゥルーの図鑑を丸山浩に提供している。「人類を見下す存在」というイメージから、巨体でも下を見下ろせるように頭部は逆さにデザインされた。最近まで頭部が逆さ向きのデザインと認知されていたが、後にデザインを担当した丸山浩の2016年4月4日Twitterにて頭部が逆さにデザインされているのではなく、正式には下顎に目が付いているデザインであることが判明する[要文献特定詳細情報]。初稿では巨大な体が貝の下にあった。 紫色光線は通常の貫通レーザーと、相手を石化させる光線と、エネルギー波の3種類が存在し、『ウルトラマン Fighting Evolution 3』では「貫通レーザー」、『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS EX』では「石化光線」と表記されている。 口から吐く闇は『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS EX』では「シャドウミスト」と表記されている。 円谷プロ外のクトゥルフ神話側の観点からは、ガタノトーア(とロイガー)の、特に『ロイガーの復活』が由来・ベースと分析されている。また邪神に対比して、地球の守護神ティガをクトゥルフ神話の「星の戦士」(旧神に関連する存在)を意識したのかもしれないと分析されている。
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