製版技術の進展と謄写ファックスの登場とは? わかりやすく解説

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製版技術の進展と謄写ファックスの登場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 13:46 UTC 版)

謄写版」の記事における「製版技術の進展と謄写ファックスの登場」の解説

A・B・ディック社のタイプライター原紙皮切りに欧米では19世紀末にはタイプライターによる製版一般化し見出しや図、挿絵などの鉄筆による手製版と併用された。また1920年代には原紙改良で、それまで製版前に必須だった原紙湿らせる作業不要になった。 のちには第二次世界大戦後普及した筆記具ボールペン鉄筆代わりに用いて簡便に製版するボールペン原紙」や、紙原稿赤外線反射投影して感熱紙複写する米国3M感熱複写機「サーモファックス」(Thermofax、1950年発売開始)などを使用し、熱によって原紙ワックス溶解して製版する感熱製版出現した1956年画像電子信号変換するファクシミリ技術応用した電子謄写製版機(electrostencil machine)が登場し日本では製版機およびこの製版方法による謄写印刷全般に対して謄写ファックス」と呼んだ装置にはモーター高速回転するドラム設けられ、その一端紙原稿他端カーボンブラック混ぜて導電性持たせた塩化ビニル製または紙製の「電子謄写原紙」を巻き付けて回転紙原稿側では光電管で紙の黒白読み取って電気信号変換し原紙側ではこの電気信号に従って針から原紙放電し生じ電気スパークによって穿孔製版した。 日本では和文タイプライターによる謄写印刷タイプ印刷)が印刷業除き一般ではほとんど行われなかったため、20世紀後半入ってもなお19世紀ミメオグラフ登場時と同様に鉄筆原紙を切る手製版の「ガリ版印刷主流であったが、レックスロータリー社(デンマーク)製電動輪転謄写機の日本代理店だった事務用品販社文祥堂(東京都中央区)が1964年ごろから輸入始めた同社電子製版機「エレクトロレックス」(ELECTRO-REX)などを皮切りに、紙に鉛筆ペンなどで筆記したものや既存印刷物貼り合わせ版下そのまま即座に製版できる簡便性評価され1970年代にかけて大量印刷物を必要とした企業官公庁学校中心に広く普及した謄写ファックス製版機は1970年代外国各社製品加え国内印刷機械電気メーカー各社からも次々と発売され、ゲステットナーやレックスロータリーのほか、ゲーハー(Geha)、ロネオ(Roneo)などの外国製国内メーカー製の電動輪転謄写機との組み合わせ広く用いられた。 1955年発売のゲステットナー320電動輪転謄写機(レヒ博物館イスラエル戦後東側諸国代表するチェコスロバキア輪転謄写メーカー、シクロス労働者協同組合(現・シクロスホルチーツェ)製のシクロスM12電動輪転謄写機(1960年代)。 東ドイツ輪転謄写メーカーグラフィック機械国営会社(のちグラマプリント国営会社1969年解散)のグラマプリント230型A4電動輪転謄写機(エーバースドルフ学校博物館ドイツ)。同シリーズA3判輪転謄写機は軍用指揮車両の指定装備品にもなった。 1967年発売開始のロネオ865型電動輪転謄写機(左端南アフリカ国立文化歴史博物館) レックスロータリー1050型電動輪転謄写機(デンマーク1971年発売)。末期輪転謄写機はキュービックスタイルが一般的だった自主管理労組「連帯」1980年代西側から密輸して地下活動使用したもの(グダニスク造船所BHPホールポーランド日本では謄写ファックス普及する1970年前後まで、ミメオグラフ登場時の1880年代と同じ鉄筆による手書き製版主流だった。1987年まで製造販売されたホリイの「ミリアグラフ」(旧木沢小学校校舎長野県飯田市

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