衰退・終焉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 03:06 UTC 版)
しかし21世紀(2001年以降)にはいり軽乗用車における販売の主力が居住性に優れた軽トールワゴンや更に優れたスーパーハイトワゴンに移行するようになると、相対的にオーソドックスな2ボックス型の軽乗用車はともかく、カローラやサニー、ランサーなどに見られる既存の大衆車クラスのセダン型小型乗用車よりも更に、居住性や総合的な実用性などの面で乏しい軽ボンネットバンの人気凋落がより一層顕著になり、販売不振や車種整理などを理由に1998年(平成10年)9月にトゥデイ、2007年 - 2011年にミニカシリーズ(セダン2007年、バン2011年)が事実上のライフやeKへの移行を経てモデル廃止。プレオは2010年に自社生産続行を断念してミラのOEMに切り替わった。2018年2月に(無印の)ミラが派生のイースを存続として生産終了となりセダンモデルと共にバンモデルは完全消滅、バンモデルの需要はイースの最廉価グレード「B」(セダンモデル)、または既存のワンボックス型軽ライトバンのハイゼットカーゴ、後述するウェイクの同型車種となる2シータ専用の軽ハイトワゴン型バンモデルのハイゼットキャディー(2021年9月30日販売終了)でそれぞれ吸収させる格好となっていた。翌月にOEMのプレオを含めた販売が終了となった。これに伴い、2021年7月現在の時点で新車で購入できる軽ボンネットバンは唯一、アルトのみとなっていたがかねてからの需要低迷を理由に2021年12月21日までに販売終了となり、こちらの需要もアルトセダンの最廉価グレード、または既存のワンボックス型軽ライトバンのエブリイでそれぞれ吸収させる格好となったため、名実共に新車販売における軽ハッチバックセダンと車体を共有する軽ボンネットバンが名実共に全滅した形となった。尤も、ミラのバンは登録車を含めてもハッチバック車としては数少ない3ドア仕様を生産・販売終了まで続けていた。 なお、車両本体価格水準であるが、2019年10月時点でのHA36Vアルト車両本体価格は73.7万円(5MT/FF)~92.95万円(AGS/4WD)である(いずれも10%程度の消費税込)。かつては新規格車両でも、例えばH42Vミニカ「ライラ」が車両本体価格が59.8万円(5%程度の消費税込)で販売されていたこともあった(上述のようにHA36VアルトバンにはH42VミニカライラにはないABS、ESP、EBDなどの安全装置が標準装備されていた)。 なお、2016年7月から2021年9月まで販売されていたダイハツのハイゼットキャディーや2022年(令和4年)6月現在も現行車種として販売されているホンダのN-VANは、両車共に基本的に後部スライドドアを採用したモノスペースタイプのハイトワゴン型軽商用車であるが、両車共にFFレイアウトでなおかつ、内部にエンジンを収めたボンネットフードが存在するため、全国軽自動車協会連合会の新車販売統計では「軽貨物車内訳-ボンネットバン」の枠で集計が行われている。
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