衝突事例
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「ケスラーシンドローム」の記事における「衝突事例」の解説
2005年までに、NORAD のカタログに掲載されている軌道物体同士の衝突は 3 例報告されている。 1991年12月、ロシアの人工衛星「コスモス1934号」と姉妹衛星の「コスモス926号」に由来するデブリが高度 980 km で衝突した。この衝突に由来するデブリは 2 つしか発見されていないが、多数の微小なデブリが発生したと考えられる。 1996年7月、フランスの人工衛星「スリーズ」が、欧州宇宙機関のロケット、アリアン1の第 3 段部分と衝突し、衛星のアームが本体からもぎ取られて新たなデブリになった。 2005年1月、アメリカのロケット、トール・バーナー2Aの上段部分と、中国のロケット、長征4号の第 3 段部分が高度 885 km で衝突し、3 つのデブリが新たにカタログに掲載された。 2005年以降 2009年2月10日16時55分(UTC)シベリア上空 790 km で、米国の衛星携帯電話用通信衛星「イリジウム33号(Iridium 33)」と、機能停止したロシアの偵察衛星「コスモス2251号」が衝突し、およそ 600 個のデブリが発生したと見られている(2009年人工衛星衝突事故)。 衝突による爆散が全体に占める割合は 2 %弱、衝突によって発生したデブリの個数は全体の 0.1 % にも満たない。
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衝突事例
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1981年にはコスモス1275号が何らかの原因によって破壊された。この衛星には圧力容器のような爆発の原因となりうる内部構造が無いため、その原因としてデブリとの衝突が疑われている。なお、コスモス1275号自体もこの破壊によって300個以上のデブリを発生させた。 1991年12月末には、1988年に打ち上げられたソ連のコスモス1934号に、コスモス926号の破片が衝突していたのが後にわかった。 1996年7月にはフランスの人工衛星スリーズ(Cerise)がデブリと衝突し、衛星の本体からもぎ取られた一部が新たなデブリになっている。衝突の相手は1986年にアリアン・ロケットが破壊された際のデブリのうちの一つである。この衝突は、カタログ物体同士の初の衝突である。 2005年1月17日には、1974年に打ち上げられたアメリカのロケット上段と、1999年に打ち上げられ2000年に爆発した中国のロケットの破片が、2005年南極上空で衝突した。 2006年3月にはロシアの静止衛星エクスプレスAM11(Express-AM11)がデブリとの衝突によって機能不全に陥り、静止軌道から墓場軌道へ移動した後、運用を終了した。 2009年2月12日には、機能停止中のロシアの軍事通信衛星コスモス2251号と、イリジウム社が当時運用中だった通信衛星イリジウム33号とが衝突した。この衝突によって少なくとも500個以上のデブリが発生した。その後の調査でコスモス2251号が1,267個、イリジウム33号が521個の破片を生じたことが報告された。これは非意図的な人工衛星本体同士の衝突としては世界初のものである。(2009年人工衛星衝突事故を参照) 2013年1月22日に、ロシアの小型衛星BLITSに破片が衝突し、衛星が使用不能になっている事が同年3月8日に発表された。当初は2007年に破壊された中国の衛星風雲1号Cの破片との衝突と思われていたが、後にこれは未知のデブリとの衝突だった事が分かった。 2013年5月、エクアドルの超小型衛星ペガソが、旧ソビエト連邦が打ち上げたロケットの周囲に漂っていたデブリクラウドと衝突した模様(ロケット本体との衝突では無かった)で、制御不能となった。
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