衝突事故の発生まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:45 UTC 版)
「第十雄洋丸事件」の記事における「衝突事故の発生まで」の解説
1974年(昭和49年)11月9日13時37分頃、サウジアラビアから京浜港川崎区へ向け、合計57,000トンのプロパン、ブタン及びナフサを積載して東京湾の中ノ瀬航路を水先艇である「おりおん1号」の先導で航行中であった日本船籍のLPG・石油混載タンカー「第十雄洋丸」(総トン数:43,723トン)の右舷船首へ、木更津港を出港して中ノ瀬航路に入ろうとした15,000トンの鋼材を積んだリベリア船籍の貨物船「パシフィック・アレス」(総トン数:10,874トン)が正面から突っ込む形での衝突事故が発生した。 事故に至った原因は、「第十雄洋丸」側が中ノ瀬航路を航行していたことで船体が完全に航路を抜けるまで海上交通安全法による航路優先の原則が適用されると考え、また、「パシフィック・アレス」側は中ノ瀬航路北側出口付近をかすめる航路をとったことによる航路外での海上衝突予防法によるスターボード艇優先の原則が適用されると考えたことにより、双方の船長が進路保持義務が自船にあると考え、衝突直前まで回避行動をとらなかったためであった。
※この「衝突事故の発生まで」の解説は、「第十雄洋丸事件」の解説の一部です。
「衝突事故の発生まで」を含む「第十雄洋丸事件」の記事については、「第十雄洋丸事件」の概要を参照ください。
- 衝突事故の発生までのページへのリンク