航空機の運航に関わるトラブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 06:28 UTC 版)
「Peach Aviation」の記事における「航空機の運航に関わるトラブル」の解説
水面衝突の緊急回避 2014年(平成26年)4月28日午前11時47分ごろ、新石垣空港発那覇行きのMM252便(エアバスA320-214型、機体記号JA802P)が、那覇空港へ北側からの着陸時、空港の北側約7kmで海面に接近し対地接近警報装置が作動したため、機首を上げる緊急の回避操作を行い、約20分後に着陸し直した。回避動作を行った際、機体は高度72mまで降下していた。当日は沖縄地方に前線がのびており雲中飛行だったため、視界は極めて悪かった。同機は、着陸誘導管制(PAR)による進入中であった。同方式による進入は国内では一般的ではなく、国土交通省が管制業務を行う空港では那覇空港が唯一である。機長も最後に同方式を経験したのは約5年前であった。そのため、適切に進入を実施しようとすることに意識が傾き、機長が意図せず降下開始の自動操縦操作をしたとみられている。本件は、国土交通省が重大インシデントに認定し、運輸安全委員会が航空事故調査官を派遣した。また、運航乗務員は那覇に着陸後、会社の運航担当マネージャーへ電話で報告したが、内規で報告を求めている対地接近警報(PULL UP)については聞いた記憶がなく、報告せず同じ機体と運航乗務員で関西国際空港まで乗務を続けたため、操縦室内で問題発生当時の運航乗務員間での会話を記録したCVR(コクピットボイスレコーダー)の記録は、上書きされ喪失した。 閉鎖中滑走路への進入の試み 2016年(平成28年)12月22日午前0時39分ごろ、台湾桃園国際空港発東京行きのMM1028便が、東京国際空港の滑走路16L(C滑走路)にVOR A進入で着陸しようとしたところ、誤って閉鎖中だった滑走路23(D滑走路)への進入を試みた。その後管制官が誤進入に気づき、空港から9kmの地点で着陸復行を指示し、午前0時55分に着陸した。同機が進入を開始したときは、滑走路34Rへ進入予定であったが、後になって管制塔から滑走路16Lの変更を通告された。操縦士は進入方式が急に変更になったことにより具体的な進入のイメージを持たないまま空港に接近し本件につながったものとみられる。国土交通省は本件を重大インシデントに認定した。 着陸時のタイヤパンクおよび前脚の損傷 2018年3月24日午前8時12分ごろ、関西発福岡行きのMM151便が福岡空港に着陸する際、機体前脚のタイヤが2本ともパンクして走行できなくなり、滑走路上に立ち往生した。同便の乗員乗客計165名にけがは無かった。到着後の調べでは、タイヤがパンクしているだけではなくタイヤの向きを制御するトルクリンクが破損し、操舵が伝わらなくなり前輪は横向きになっていたことがわかった。そのため国土交通省は本件を重大インシデントに認定し、運輸安全委員会は事故調査官を派遣した。なお、運航前の点検では機体側、滑走路側共に異常は確認されていなかった。この影響で、福岡空港の滑走路は約2時間半閉鎖され、82便が欠航し、22便が行き先を変更した。
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