航空便との競合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 14:32 UTC 版)
2000年前後の台北-高雄間の航空路線は、4社(遠東(ファー・イースタン)航空・華信航空(マンダリン・エアー)・立榮航空(ユニ・エアー)・復興航空(トランスアジア航空)で1日50往復程度、年間800万人以上(2都市間の利用客数では東京(羽田) - 札幌(新千歳)、東京(羽田) - 福岡に次ぐ)の輸送実績があったが、台湾高速鉄道の開業を控え、徐々に減便していた。 高鐵開業後の2008年5月に国内線大手の遠東航空が経営破綻するなど、最も影響を受けた国内の交通機関である。最近では高速バス同様、割引運賃を値上げする事業者が出ている。 台北-高雄線高鐵開業前年の2006年は台北-高雄線は265万1120人の輸送実績があった。 高鐵が開業すると、4社計24往復体制で高鐵との集客戦が始まった。一時は4社の共通シャトル運賃を設定したり(後に廃止)、割引運賃を高鐵のスタンダード・クラス(普通車指定席)とほぼ同額に設定(普通運賃で2200元前後を1400元前後)した。それにもかかわらず、原油高もあって減少傾向は止まらず、8月までで搭乗率40%台にまで落ち込んだ。 秋からは最安で1,090元まで値下げし、搭乗率をほぼ90%に回復させた社もあり、高鐵側の成長を一時的にでも止めることに成功したが、終始高鐵の利便性に押され気味であった(ただし、定員200人以下の小型機主体のため、日本における大型旅客機と新幹線の競合とは単純に比較できない)。 結局、2007年の実績は133万5717人とほぼ半減した。2008年3月1日に4社のうち、2往復を運航していた立榮航空が撤退。 同年7月1日、復興航空が国際線扱いの経由便(澳門-高雄-台北線)を残して撤退。 2008年夏以降、華信航空が減便を繰り返しながらも、週3往復運航していたが、2009年6月からは週5往復に増便された(現在は毎日1往復に増便)。 2010年5月1日、復興航空が毎日1往復で再参入。 2012年3月1日、復興航空が運航休止。華信航空の週3往復のみに 2012年8月31日、華信航空が台北-高雄線から撤退し、この区間の空路が消滅 台北-台南線前年度の106万1387人から51万1670人と半減。2008年3月1日に1往復を運航していた遠東航空が撤退。 同年8月1日、復興航空の撤退で路線が消滅。 台北-嘉義線2007年8月16日に唯一運航していた立榮航空が撤退したため路線が消滅。 台北-台中線2007年4月29日に台北-台中線(華信航空)が撤退し、この区間の空路は消滅。 最盛期には2社で19往復体制だったが、2006年末で1日2往復に過ぎず、搭乗率も2割以下だった。 その他西海岸線台北 - 恆春線では開業直後の2007年3月1日で復興航空が廃止、立榮航空のみが週3往復を運航。2012年9月から週2往復に減便、2014年9月より運休。 台北 - 屏東線は立榮航空が週3往復の運航をしていたが、2011年8月8日のラストフライトを以って撤退。空港自体も11日以降に閉鎖され、空軍基地となった。
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