舞踏組曲とは? わかりやすく解説

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バルトーク:舞踏組曲

英語表記/番号出版情報
バルトーク:舞踏組曲Dance Suite Sz.77作曲年1923年 

作品解説

2007年8月 執筆者: 和田 真由子

バルトークは、初期作曲において、民謡素材に基づくピアノ曲多く作曲するが、1923年からの3年間、創作活動中断した。この沈黙経て1926年バルトークは、初期の作品とは全く異な作風をもって、自ら「後期」への意思示したのである
1923年農民音楽素材として扱ったものとして、最後大作となったのが、オーケストラ作品《舞踏組曲》である。

この曲は、ブタペスト3区合併50周年記念祭のための音楽として、政府からの依頼をうけて、作曲したのであるバルトーク同時にコダーイドホナーニにも作曲依頼され、《ハンガリー詩篇》、《祝典序曲》がそれぞれみだされた。

このオーケストラ作品《舞踏組曲》の初演好評博しその人気をうけてピアノ版1925年作曲された。しかしながら、このピアノ版はほとんど演奏されることがなく、初演は、1945年ハンガリーピアニストジェルジ・シャーンドルによってなされた

曲は性格異な6つの舞曲楽章からなるが、その間に、一つの同じ主題繰り返し現れリトルネッロ主題=以下R)、それぞれの楽章巧みに結合させている。全体I-R-II-R-IIIIV-RV-VIという構造になっており、各楽章主題リトルネッロ主題素材それぞれ民族的旋律模倣よる。

第1曲:モデラート
アラブ風の性格をもち、リズムは、東ヨーロッパ民族音楽のものである
拍節感を意識して奏するテンポ変化させるところと、そうでないところを明確に

第2曲:アレグロ モルト
ハンガリー的な性格帯びている。
リズムまとまりどのように組み合わされているのかを把握して演奏することが大切。

第3曲:アレグロ ヴィヴァーチェ
ハンガリーバグパイプ風の音楽と、ルーマニア的な農民ヴァイオリン要素交互に現れる軽快活気あふれる曲。左右の手において、また各パートにおいて、独立したタッチでのテクニック要求される

第4曲:モルト トランクイッロ
前曲と対照的な静かな曲。アラブ風の性格をもつ。ハーモニーつかさどる個所と、ユニゾン箇所との対比印象的

第5曲コモド
バルトークは、ある手紙の中で、「極めて原始的なもので、ただ原始的農民音楽としか既定しようがないもの」と述べている。ルーマニア風の曲。

第6曲フィナーレアレグロ
(第4舞曲除きこれまであらわれた素材再帰し、リトルネッロ織り合わされて、圧倒的なクライマックス形成する楽譜通りには演奏不可能の箇所も多い難曲記されすべての音を鳴らそうとするのではなく、どの音が意味をもっているのかをよく考えて効果的に演奏する必要がある


シャルヴェンカ:舞踏組曲

英語表記/番号出版情報
シャルヴェンカ:舞踏組曲Tanzsuite Op.21出版年1887年  初版出版地/出版社Leipzig 


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