腫瘍マーカーとは? わかりやすく解説

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しゅよう‐マーカー〔シユヤウ‐〕【腫瘍マーカー】

読み方:しゅようまーかー

tumor marker悪性腫瘍から高い特異性をもって産生されるが、正常細胞良質疾患ではほとんどみられない物質。それらの血中濃度尿中濃度調べることで腫瘍有無や場所の診断用いられ、癌(がん)などの早期発見臨床経過追跡予後判定などに役立つ。ただし、偽陰性偽陽性場合もあり、診断確定できない


腫瘍マーカー


腫瘍マーカー

【仮名】しゅようまーかー
原文tumor marker

腫瘍組織内検出されたり、腫瘍から血液中やその他の体液中に放出されたりする物質のこと。ある腫瘍マーカーの値が高いことは、特定の種類のがんが体内存在することを意味する場合がある。腫瘍マーカーの例としては、ca125卵巣がん)、ca15-3乳がん)、cea卵巣がん肺がん乳がん膵がん消化管のがん)、psa前立腺がん)などが挙げられる

腫瘍マーカー(しゅようまーかー)

からだの中にあるがん細胞は、ある種タンパク質酵素などを分泌します血液尿の中にあるこの物質の量を測ることにより、からだの中のがんの存在間接的に知ることができます。この特定の物質を、腫瘍マーカーと呼びます血液検査などで簡単に検査できるため、腫瘍進行治療効果を知る目安として利用されていますが、この検査限界があり万能ではありません。現在のところ早期がん反応するマーカーはほとんどなく、逆にがんでなくても上がる場合かなりありますので、過信禁物です。
乳がん主な腫瘍マーカーには、CEACA15-3NCC-ST-439BCA225TPAあります。 

CEACA15-3NCC-ST-439BCA225TPA乳頭分泌


腫瘍マーカー


腫瘍マーカー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/14 14:55 UTC 版)

腫瘍マーカー(しゅようマーカー、: tumor marker)は、の進行とともに増加する生体内の物質のことで、主に血液中に遊離してくる物質を抗体を使用して検出する臨床検査のひとつである[1]。また、生検で得られた検体や摘出された腫瘍の病理組織標本を免疫染色し、腫瘍の確定病理診断組織型の鑑別に用いられるなど臨床検査の場で多く使われる[2]。 多くの腫瘍マーカーは、健康人であっても微量ではあるが血液中に存在するので、腫瘍マーカー単独で癌の存在を診断できるものはPSA前立腺癌のマーカー)やPIVKA-II(肝細胞癌のマーカー)など少数であるといわれている。癌患者の腫瘍マーカーを定期的に検査することは、再発の有無や病勢、手術で取りきれていない癌や画像診断で見えない程度の微小な癌の存在を知る上で、確実ではないが有用な方法である。しかしながら、通常は進行した癌の動態を把握するのに使われるもので、早期診断に使える検査法ではない[1]


  1. ^ a b 黒木政秀 (2005). “腫瘍マーカーの現状と新展開”. 日本臨床 63 (S4): 585-591[1]. 
  2. ^ a b c d がん情報サービス 国立がん研究センターがん対策情報センター


「腫瘍マーカー」の続きの解説一覧

腫瘍マーカー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 03:52 UTC 版)

肺癌」の記事における「腫瘍マーカー」の解説

CEASLXSCCCYFRA、ProGRP、NSEなどの高値は癌が存在する可能性示唆するまた、治療後効果推定する補助なり得る。癌の確定診断用いることはできない

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腫瘍マーカー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 09:52 UTC 版)

食道癌」の記事における「腫瘍マーカー」の解説

食道癌に関しては、診断、治療効果判定予後評価いずれかにでも有用であるものは少ないが、扁平上皮癌関連抗原 (SCC) 、p53抗体癌胎児性抗原 (CEA) 、CYFRA21-1などが比較的よく用いられている。日本における食道癌は、90%以上が扁平上皮癌であることから、SCCが最も利用されている。保険適応となっているのは、SCCp53抗体CEAである。p53抗体は、比較早期症例での陽性率が高いのが特徴である。

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腫瘍マーカー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 09:14 UTC 版)

大腸癌」の記事における「腫瘍マーカー」の解説

癌胎児性抗原 (CEA) が代表的であるが、ほとんどが進行癌でしか異常値にならず、早期癌や大腸ポリープ発見指標にはならない唾液から採取できるポリアミン利用する検査手法開発されている。

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腫瘍マーカー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 17:49 UTC 版)

乳癌」の記事における「腫瘍マーカー」の解説

以下のものなどが使用される癌の再発100%検知できるものでもなければ例えCEA喫煙によって高値を示すなど、感度・特異度とも完全な検査はないため、CTなどの術後定期検査も必要となってくる。以下に参考値付す検査機器によって正常値異なるため、検査値の評価するときには、それを確認する必要があるCEA癌胎児性抗原: carcinoembryonic antigen):2.5 ng/ml以下 CA15-3(carbohydrate antigen 15-3):30 U/ml以下

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腫瘍マーカー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/21 05:31 UTC 版)

ヒト絨毛性ゴナドトロピン」の記事における「腫瘍マーカー」の解説

βhCGまた、奇形腫絨毛がん膵島細胞腫瘍などのいくつかのがんから分泌される奇形腫(大抵は精巣卵巣で見つかるが未分化胚細胞腫として脳でもみられる)を持っている疑いのある患者場合外科医βhCG測定考えるだろう。上昇した水準腫瘍存在証明することはできず、低い水準がそれを排除するともないにも関わらず上昇したβhCG水準順調な治療例え外科手術化学療法)の後に低下し再発はその水準の上昇により検出される

※この「腫瘍マーカー」の解説は、「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」の解説の一部です。
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