子宮腺筋症とは? わかりやすく解説

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子宮腺筋症

読み方:しきゅうせんきんしょう
別名:内性子宮内膜症

子宮筋肉中に子宮内膜ができる病気のこと。

子宮内膜は、通常子宮内面できるもので、増殖剥脱繰り返している。剥脱した時が月経である。

子宮腺筋症の症状は、いわゆる月経痛同じよう下腹部痛み生じケースがほとんどである。また、30歳以降発症するケースがほとんどである。

子宮腺筋症は、子宮内膜子宮内面以外にできるもので、以前内性子宮内膜症呼ばれていた。なお、子宮内膜症子宮内膜卵巣などにできること月経痛引き起こす症状で、外性子宮内膜症呼ばれていた。


しきゅうせんきん‐しょう〔‐シヤウ〕【子宮腺筋症】

読み方:しきゅうせんきんしょう

子宮内膜の組織子宮筋層内に潜り込んで増殖する病気悪性疾患ではないが、強い月経痛月経過多がみられ、日常生活支障をきたす場合が多い。


子宮腺筋症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/30 16:39 UTC 版)

子宮腺筋症
別称 Edometriomyosis interna[1] adenomyometritis[2]
腹腔鏡検査中に見られる子宮腺筋症:柔らかく肥大した子宮。青い部分は漿膜下子宮内膜症を表す。
概要
診療科 婦人科
症状 無症状、生理痛、重い生理[3]
発症時期 生殖年齢[4]
原因 不明[3]
危険因子 肥満経口避妊薬帝王切開、過去の妊娠、拡張と掻爬[3]
診断法 超音波検査MRI生検によって確認される[3]
鑑別 子宮内膜症筋腫子宮がん[3]
合併症 不妊症[4]
治療 NSAIDs避妊薬ホルモン IUD子宮動脈塞栓術、子宮内膜アブレーション、子宮筋腫核出術、子宮全摘出術[3]
頻度 20~35%[3]
分類および外部参照情報

子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう、: Adenomyosis)は、子宮内の膜が子宮壁に増殖する疾患である[4]。症状には、痛みと重い月経があげられるが、人によっては症状が無い場合がある[3][4]。その他の症状には、慢性骨盤痛や性交痛などがあげられる[3]。合併症には、不妊症などがあげられ、子宮内膜症を伴うことがよくある[4]

原因は不明である[3]。危険因子には、肥満経口避妊薬帝王切開、過去の妊娠、拡張と掻爬などがあげられる[3]。根本的な機序には、子宮内部やミュラー官組織内部の損傷や修復があげられる[5]。診断は、疑われる症状に基づいておこなわれ、超音波MRI生検によって確認される[3][5]。子宮の狭範囲または広範囲に病変みられる場合がある[5]。子宮が肥大することがよくあるが、悪性腫瘍ではない[3][5]

非ステロイド性抗炎症薬、経口避妊薬、IUDダナゾールの使用によって症状が改善される場合がある[3]。手術的治療の選択肢には、子宮動脈塞栓術、子宮内膜アブレーション、子宮筋腫核出術などがあげられる[3]。これ以上子供を望まない人には、子宮の外科的切除などの選択肢がある[3]

子宮腺筋症は、推定20%から35%の女性が罹患している[3]。一般的に生殖年齢時に最も発生し、40代の時に診断されることが多い[4][5]。この疾患は1830年代にドイツの病理学者であるカール・フォン・ロキタンスキーによって最初に説明された[3]。この用語は「線」を意味する「adenos」、「筋肉」を意味する「myo」、「状態」を意味する「osis」からきている[6]

出典

  1. ^ Oral, Engin (24 May 2022) (英語). Endometriosis and Adenomyosis: Global Perspectives Across the Lifespan. Springer Nature. ISBN 978-3-030-97236-3. オリジナルの12 January 2024時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20240112043105/https://books.google.ca/books?id=W0hxEAAAQBAJ&pg=PA6#v=onepage&q&f=false 2024年1月12日閲覧。 
  2. ^ Matalliotakis, I.; Kourtis, A.; Panidis, D. (2003). “Adenomyosis”. Obstetrics and Gynecology Clinics of North America 30 (1): 63–82, viii. doi:10.1016/S0889-8545(02)00053-0. PMID 12699258. 
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r R, Gunther; C, Walker (2020). “Adenomyosis” (英語). StatPearls [Internet]. PMID 30969690. 
  4. ^ a b c d e f Bourdon, M; Santulli, P; Marcellin, L; Maignien, C; Maitrot-Mantelet, L; Bordonne, C; Plu Bureau, G; Chapron, C (December 2021). “Adenomyosis: An update regarding its diagnosis and clinical features.”. Journal of gynecology obstetrics and human reproduction 50 (10): 102228. doi:10.1016/j.jogoh.2021.102228. PMID 34520877. 
  5. ^ a b c d e Schrager, S; Yogendran, L; Marquez, CM; Sadowski, EA (1 January 2022). “Adenomyosis: Diagnosis and Management.”. American family physician 105 (1): 33-38. PMID 35029928. 
  6. ^ Danner, Horace Gerald (15 August 2013) (英語). A Thesaurus of Medical Word Roots. Scarecrow Press. p. 302. ISBN 978-0-8108-9155-5. オリジナルの12 January 2024時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20240112060311/https://books.google.ca/books?id=9RWCAAAAQBAJ&pg=PA302#v=onepage&q&f=false 2024年1月12日閲覧。 


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