聴取率とCM料金区分の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 10:05 UTC 版)
「聴取率」の記事における「聴取率とCM料金区分の関係」の解説
一般に民放ラジオのCM料金は、大半の局は月 - 土曜日の朝と夕方など聴取者が多い時間帯ほど高額に、深夜帯や土・日曜日の早朝帯など聴取者の少ない時間帯は安価に設定されている。区分は局によって異なり、月 - 土の7時台 - 8時台及び17時台 - 18時台など売り上げが多い大企業向けの枠である最高額帯は「A」または「特A」、主に9時台 - 16時台・19時 - 0時など中小・零細企業や個人経営の商店も宣伝可能な廉価枠である中間帯は「B」または「特B」、主に0時台 - 6時台の最低額帯は「C」、と区分される場合が多く、タイムCMやスポットCMの放送料金として適用される。周波数およびコールサインが地域毎に異なる「多元放送」が可能な局では、地域毎にエリア限定番組やCMを流す「ローカル番組枠」及び「ローカルSB(ステーションブレイク)枠」も設定されている。 CM料金区分の改訂は聴取率調査の結果を基に、毎年春期4月と秋期10月の定期改編時にそれぞれ実施され、聴取率の高い時間帯は基本料金を値上げし、逆に低い時間帯は値下げする。実際に放送局が料金を改定することは殆どなく、「実勢価格」とされる実運用面での割引料金設定を適用するか、タイム提供期間、スポット放送本数に応じて割引を行うことが通例である。民放各社はこの数値が広告の営業活動に大きく関わることから聴取率を重視している。調査結果は全体結果に併せて年齢や職業属性、地域などの詳細項目もあり、朝夕の通勤時間帯はドライバー、夜間〜深夜帯は学生などターゲットを絞った調査結果を用いてスポンサー企業であるクライアントへ営業活動が行われる場合が多い。個人毎の年代・職業属性を生かした料率算出が、個人聴取率の特徴でテレビの世帯視聴率との相違点である。各ラジオ局の番組表にはCM料金区分が併記されている場合もあり、スポンサーと各局営業部門がCM料金の交渉時にCM料金が書かれた番組表が使われている。スポットCMの放送時刻を記載するためのCM放送時刻表を用意している局も多く、一般聴取者用と業務用で2種類の番組表を作成している局もある。単発特番の場合は割増料金が適用されるが割増・加算率は局により異なる。 プロ野球中継は人気番組として聴取者数も多く複数スポンサーの共同提供が多く、CM料金や放送が通常の番組・料金設定と異なり各スポンサーのCMが均等回数放送できるように運用される。プロ野球中継を実施する殆どのAMラジオ局で放送される、JRN・NRNのナイター中継(HBC・STV・TBC・CBC・SF・MBS・ABC・RCC・RKB・KBCの地元球団重視中継も含む。TBSラジオは2017年限りでペナントレースの中継から撤退)は1曜日6社の提供を想定し、試合開始前に各社1回ずつ・試合中8回裏終了までの各イニング終了毎に1回3社ずつ・試合終了後に各社1回ずつの、1日各社全10回の均等放送を図っており、各放送局は自社営業によるスポンサーやJRN・NRNの全国ネットスポンサーのCMを組み合わせて放送を行う。イニング中の選手交代時間もCM放送時間として充てられるため実際のCM放送回数は11回以上となることが多く、局によっては9回ウラ以降の試合延長部分も含めてその日のスポンサーへのサービスとしてCMの均等放送を実施する場合もある。
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