民放ラジオ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 07:27 UTC 版)
ラジオは、テレビに比べて地域密着性が強いため、全国ネットの報道特別番組が組まれる場合でも比較的短時間で終わることがある。特に大地震の場合被災地から離れた地域では全国ネットの報道特別番組が組まれた場合であってもその時間が自主編成の時間帯であればそれを一切ネットせず通常番組を放送することがある一方、大地震の被災地となった地域ではテレビをはるかに上回る超長時間の特別編成になることもある。この他、ラテ兼営局ではラジオ側の全国ネットの報道特別番組を流さない代わりにテレビ側の報道特別番組の音声をサイマル放送することがある。 1995年(平成7年)の阪神淡路大震災では、被災地の局であるラジオ関西(CRK。当時はAM KOBE)が発生直後から3日間、69時間一切のCMを放送せず、本来なら当時は放送休止となる深夜の時間にも連続で放送する非常態勢を取った。毎日放送(現・MBSラジオ)・朝日放送(ABCラジオ。現・朝日放送ラジオ)は丸2日間、ラジオ大阪も1日半以上CMなしで特別番組を放送した。 詳細は「ラジオ関西#阪神・淡路大震災」および「阪神・淡路大震災#報道・ネット・通信」を参照 2011年(平成23年)3月の東日本大震災の場合、首都圏でも千葉・茨城を中心に甚大な被害が出たため、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、TOKYO FM、茨城放送が地震発生直後の11日午後から14日朝5時まで断続的に特別番組を放送し続けた(ラテ欄には通常番組タイトルの並んだ地域もあるが、内容を変えた局もある)。一方、東北地方の被災地では11日の夜以降完全にCM抜き・災害報道に移行。ラジオ福島は福島第一原発事故も重なり実に350時間(14日間)、date fmが270時間(12日間)、東北放送(TBCラジオ)は231時間(11日間)、IBC岩手放送も108時間(6日間) に亘って一切のCM放送をしない非常態勢を取り続けた。特にラジオ福島は一部時間帯をラジオNIKKEIへの同時ネットとし、全国で聴取できるようにした。 詳細は「ラジオ福島#東日本大震災時の放送」および「東日本大震災における放送関連の動き#各局の対応の概要」を参照 「東北放送#東日本大震災による番組編成」および「IBC岩手放送#東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)による番組編成」も参照 なお、全国ネットの報道特別番組がどうしても必要な事例についてはJRNはTBSラジオ、NRNは文化放送が、JFNはTOKYO FMがキー局となりそれぞれの判断で決定する。 NRNでは時間によりニッポン放送発で全国ネット放送されることもあるが、発局切り替え時間の決定など運行については文化放送報道スポーツセンターの指揮にニッポン放送が従う形を取る。ただし、文化放送、ニッポン放送共にプロ野球日本シリーズと同様NRN向けと自局ローカルの二重制作を行い、自局の電波ではもう一方の局発のNRN報道特別番組を一切放送しない。 「全国ラジオネットワーク#伝送システム」および「ニッポン放送ショウアップナイター#日本シリーズの対応」も参照 JRNとNRNのクロスネットでなおかつ県域に民放AM局が1局しかない地域では、テレビがTBS系列の兼営局であればJNN排他協定の解釈上JRN報道特別番組を優先の上、全国発信用の素材はJRN向けとNRN向けの2種類を制作して渡す。テレビが日本テレビ系列の兼営局でキー局への素材送りが発生するケースではNNN、JRN、NRNのそれぞれに向けた別々の素材を制作して渡さなければならない。 詳細は「全国ラジオネットワーク#ニュース ネットワーク」および「JNN排他協定#ラジオ部門の拘束範囲」を参照 JRN・NRN両加盟局である朝日放送ラジオでは、例え報道特別番組であっても完全自社制作となりニッポン放送と相互に取材協力する。 詳細は「ジャパン・ラジオ・ネットワーク#近畿広域圏における扱い」および「ABCニュース (朝日放送ラジオ)#備考」を参照
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