経済的な困窮とは? わかりやすく解説

経済的な困窮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 13:55 UTC 版)

アンドレアス・パレオロゴス」の記事における「経済的な困窮」の解説

ベッサリオン枢機卿死去して間もないころからアンドレアス・パレオロゴスの生活は貧窮していった考えられている。1475年22歳ころから、彼はナポリ王フェルディナンド1世おそらくはミラノ公ガレアッツォ・マリア・スフォルツァ、ブルゴーニュ公シャルル勇敢公などヨーロッパの君主たちに書簡送り、「コンスタンティノープル皇帝」や「トレビゾンド皇帝」などの称号売却打診するようになった複数君主書簡を送ることで、より高値提示してくる君主吟味していたのだとみられる同様に困窮していた弟のマヌエルは、次男ゆえに兄のように売る称号無かったので、ローマ離れヨーロッパ旅して将軍として雇ってもらえる国を探した。しかし満足できる返答を得ることができなかった彼は、オスマン帝国支配下のコンスタンティノープルにわたりメフメト2世面会するという行動出てローマ人々驚かせた。メフメト2世寛大に彼を迎えマヌエル気前良い年金受けて余生過ごしたアンドレアスパレオロゴス家人々経済的に苦しんだ原因は、教皇庁金銭支援の切り詰めにあった。彼らの父ソマス教皇庁から月300ドゥカート、さらに枢機卿たちから200ドゥカート、計500ドゥカート大金受け取っていた。しかしソマス家臣ゲオルギオス・スフランツェスによればソマス亡命皇帝家や従者たち養っていくにはこの額でも不十分であったという。アンドレアスマヌエル当初は同じ額の支援受けていたが、教皇庁からの支援次第減額され枢機卿たちから支援なくなり全体で月150ドゥカートまで落ち込んでいた。 これに加えベッサリオン枢機卿死去してから状況はさらに悪化した1473年最初の3か月アンドレアスマヌエル兄弟は本来合計900ドゥカート受け取れるはずが、690ドゥカートしか支払われなかった。1474年マヌエルローマを去ると、教皇シクストゥス4世残ったアンドレアスらへの支援半減させ、月150ドゥカートしか支払なくなった1475年マヌエルローマ帰ってきてからも、この額は見直されなかった。1470年代後半からはその金額もさらに切り詰められていき、1478年6月時点150ドゥカート援助だったものが、11月から数か月間は「立て続く教皇庁直面した戦争」を理由に月104ドゥカートしか支払われなくなった1488年1489年にはさらに月100ドゥカート減らされた。1492年8月教皇アレクサンデル6世死去してからは、ついに月50ドゥカートまで減らされることになったアンドレアス多数従者抱え続けていたのも困窮原因となった。父ソマスに従っていた者たちの一部は妹ゾエソフィヤと共にモスクワへ移ったが、アンドレアスと共にローマ残ったもの少なくない例えマヌエル・パレオロゴスアンドレアスの弟とは別人)、ゲオルギオス・パグメノス、ミカエル・アリストボロス (いずれも1481年アンドレアスブリンディシ行に同行した者として記録)、Demetrius Rhaoul Cavaces (ゾエ婚礼にアンドレアス・マヌエル兄弟名代として出席)などは、おそらくアンドレアス従者である。アンドレアス経済状況年々悪化し従者たち給料も満足に払えなくなった1480年代には、一部従者(「コンスタンティノープルの」テオドロス・ツァンブラコン、カタリナ・ザンプラコニッサ、ソマシナ・カンタクゼネ、その他「モレアの」という呼び名がつくコンスタンティノスという男性、テオドリナとメガリアという2人女性など)は教皇庁仕えようになったアンドレアス成年後大半過ごしたローマでは、彼はカンポ・マルツィオの邸宅使っていた。これはゾエモスクワ嫁いだ際にシクストゥス4世アンドレアス贈ったもので、おそらく聖アンドレア教会のすぐ隣にあった1479年アンドレアスカテリーナというローマ女性と結婚した。1480年アンドレアスは妹ソフィヤ資金援助求めるべくモスクワへ旅したソフィヤはこれに気前よく応じたらしく、後にすべての宝飾品を兄に譲ってしまったことを後悔することになる。

※この「経済的な困窮」の解説は、「アンドレアス・パレオロゴス」の解説の一部です。
「経済的な困窮」を含む「アンドレアス・パレオロゴス」の記事については、「アンドレアス・パレオロゴス」の概要を参照ください。

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