第2期あらすじ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 20:14 UTC 版)
「PSYCHO-PASS」の記事における「第2期あらすじ」の解説
第1期エンディングから1年半後。東京都内で連続爆破事件が起こり、新任執行官の東金朔夜と雛河翔を加えた新体制の一係も捜査にあたるが、人質に見せかけた囮を追跡していた二係監視官・酒々井水絵が不可解な状況で姿を消してしまい、現場には血で書かれた「WC?」のメッセージが残されていた。確保した犯人・喜汰沢旭の犯罪係数は通常では考えられない経過を辿っており、さらに尋問のための拘置期間中に執行対象外の数値にまで下がるという異例な事態になる。本人は「『カムイ』がクリアにしてくれた」と口走り、移送中に逃亡を謀るが、結局は殺処分されてしまう。喜汰沢の「俺は今、何色なんだろう?」という死に際の言葉から、朱は「WC?」の意味が「What Color?」ではないかと思い至る。その後も『カムイ』を救世主と仰ぐ複数の人物による事件が起こり、さらにその捜査の過程で複数の執行官が殺害されてドミネーターを奪われてしまうという事態が発生するが、犯人たちは一様に犯罪係数が執行対象外のため、現在の日本の法律では裁くことができずにいた。 『カムイ』の正体は、極めて高い医療の知識と技術を兼ね備えた青年・鹿矛囲桐斗であった。彼は小学生のころに修学旅行で搭乗していた飛行機の墜落事故に遭って重傷を負うが、自分以外の同期生184名の遺体のパーツを継ぎ合わされて生存した、多体移植手術の被験者だった。しかしその結果、シビュラシステムからは生きている人間ではなく「継ぎ合わされた死体」あるいは「複数の人間の集合体」と認識されることになり、サイコパス判定の対象から外され、その結果として社会全体から阻害されてしまうという経歴を持っていた。鹿矛囲は自らをこのような目に陥れた人物とシビュラシステムを裁くために数々の犯罪を計画、実行していたのだった。 鹿矛囲の正体を掴んだ朱と一係は彼の逮捕に向けて動くが、捜査の最中に朱の祖母が何者かに殺害されてしまう。鹿矛囲の仕業に見せかけて行われたその殺人事件の実行犯は東金朔夜であった。彼は「シビュラシステムの一部となった母親を美しく保つ」という歪んだ愛情から、過去に幾人もの監視官の犯罪係数を上げるように仕組み、その度にドミネーターで殺処分してきたという経歴の持ち主だった。さらに、彼の母親である東金美沙子が率いる東金財団こそが、鹿矛囲の多体移植手術を人体実験のために行った張本人であった。鹿矛囲を自ら殺処分するために壬生局長の姿で現れた美沙子であったが、彼女以外のシビュラシステムの総意により潜在犯として認定され、鹿矛囲の持つドミネーターで射殺された。 朱と鹿矛囲の訪問を受けたシビュラシステムは、朱の提案により「個人としてのサイコパスの他に、集団としてのサイコパス判定を導入する」ことを決定する。それによって鹿矛囲はサイコパス判定を受け、潜在犯として認定され、法の裁きの対象となった。あくまでも鹿矛囲を殺さず逮捕しようとする朱だったが、母親の死を受けて錯乱した朔夜がそこに現れ、鹿矛囲とドミネーターを撃ち合い相打ちとなる。その間際に鹿矛囲は、朱の正義がこれからの社会を導いていくと信じ、彼女に未来を託してこの世を去った。 事件解決後、シビュラシステムは朱に対して、「集団サイコパス判定が開始されれば、個人としてはサイコパス判定がクリアであっても、集団としては問題があると判定された人間に対する魔女狩りが横行するだろう」と警告する。だが朱は「社会が人間を選ぶのではなく、人間がこれからの社会を選ぶ」と、人間の可能性に賭ける思いを語るのだった。
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