第一書房_(第1期)とは? わかりやすく解説

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第一書房 (第1期)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/20 07:18 UTC 版)

第一書房
Daichi Shobo
種類 個人商店
本社所在地 日本
102-0075
東京市麹町区三番町1番地
(現在の東京都千代田区三番町1番地)
北緯35度41分22秒 東経139度44分42秒 / 北緯35.68944度 東経139.74500度 / 35.68944; 139.74500
設立 1923年
業種 出版業
事業内容 書籍、雑誌の編集発行
代表者 長谷川巳之吉
主要株主 長谷川巳之吉
大田黒元雄
関係する人物 堀口九萬一
堀口大學
田部重治
特記事項:1944年3月末 廃業
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第一書房(だいいちしょぼう、1923年 創業 - 1944年3月31日 廃業)は、かつて存在した日本の出版社である。大正末年から戦前の昭和期に長谷川巳之吉が創業し、書物の美にフェティッシュにこだわり、絢爛とした造本の豪華本を刊行、「第一書房文化」と讃えられたことで知られる。

現在文京区本郷にある出版社・古書店の「株式会社第一書房」とは無関係である。

略歴・概要

1923年(大正12年)、29歳の編集者・長谷川巳之吉が、東京市麹町区三番町1番地(現在の東京都千代田区三番町1番地)に設立した[1]

1929年(昭和4年)には福田清人が入社している。社員編集者に野田宇太郎十返肇、斎藤春雄、伊藤濤一(伊藤文學の父)、春山行夫(モダニズム詩人・編集者)、上田保(英文学者)、佐川英三(詩人)らがいた。冨士原清一(シュルレアリスム詩人・翻訳家)も一時在籍していた。堀口九萬一堀口大學父子、大田黒元雄田部重治らの翻訳や著作を多く出版した。「音楽と文学社」として自費出版していた大田黒は、第一書房を資金的にも大いに支援した。

1944年(昭和19年)3月末、同社が編集・出版する雑誌『新文化』の昭和19年3月号(通巻158号)に「第一書房 廃業御挨拶」を掲載、「出版一代論」を唱え、50歳にして「第一書房」を廃業[1]、一切の権利を大日本雄辯會講談社(現在の講談社)に譲渡した。同社は、21年の間に単行本759点、全集叢書22点、雑誌13種を出版した。長谷川は戦後から1973年に没するまで、神奈川県藤沢市大字鵠沼に在住した。新たな出版事業は行わなかった。

社員の斎藤春雄、伊藤禱一は八雲書店に移籍した[2]。戦後、詩人の田中冬二、元社員の伊藤祷一らが、「第一書房」を再興しようと長谷川にかけあったが断られ、「第二書房」を設立している。

おもなビブリオグラフィ

雑誌

  • 『汎天苑』、編集・発行長谷川巳之吉、1928年4月3日 創刊
  • 『パンテオン』、全6号、編集・発行長谷川巳之吉、1928年
  • 『セルパン』、編集・発行長谷川巳之吉(のち春山行夫が編集長)、1931年5月1日 創刊
  • 『リベルテ』、1932年11月1日 創刊
  • 『北支』、編集加藤新吉、発行、1939年6月1日 創刊
  • 新文化』、編集・発行長谷川巳之吉(十返肇が編集長)、1944年3月1日 廃刊

書籍

1920年代

1930年代

1940年代

全集

関連書籍

脚注

  1. ^ a b コトバンクサイト内の記事「長谷川巳之吉」の記述を参照。
  2. ^ 斎藤茂吉『童馬山房夜話第一』(八雲書店、1944年7月)所収の茂吉による後記(同月20日付)の記述を参照。



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