福祉・衛生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 08:11 UTC 版)
41の医療機関の内、公立は34ある。内訳は病院が1、第4級医療施設が2、第3級が43、第2級が25ある。これらの等級は地方自治体の規模と一致しており、全ての郡に第3級、地区に第2級医療施設が設置されることになっているが、実際には第2級は58不足しており、既存の医療施設も人員・設備両面で不十分である。なお、ブコメロおよびントゥエントゥエ郡はキボガ東・西の中心として第4級が置かれている。統計によれば、人口の70%は公立医療機関から5キロ圏内に住んでいる。また、76%の乳幼児がジフテリア予防接種を受けている。数々のNGOが医療サービスの改善に介入しているが、薬品切れ、医療従事者の未熟さと怠慢、および汚職など、住民は満足な治療を受けられないため、傷病はしばしば放置され、手遅れになることもままある。県内には、132の保護水源、149の深井戸、224の浅井戸、48の重力落下式給水口があり、キボガ町には日本政府支援による10の給水設備がある。安全な水(自宅から2キロ以内の水源)は人口の52%(全国平均60%)が享受しているとされる。しかし、特に放牧地にあるンサンビヤ、チャンクワンズ、カペケ、ドワニロ各郡では、軒並み20%にとどまっている。この地域に関しては、水源の乏しい地域であるため、深井戸か谷間の掘削による簡易ダムで問題解決を図る手はずである。 キボガ県は全体的に貧困地域として知られている。これは、非教養、大家族、不健康などの指標に表れている。64.4%の県民は貧困線以下の暮らしを強いられ、(英語)識字率は55%(全国平均65%)にとどまっている。平均寿命は46.7歳(全国平均59歳)で、全国ワースト6位に甘んじている。5歳以下男児の44%、女児の26%は栄養失調で、乳幼児死亡率は128/1000である。また、出生率は7.4%と非常に高く、子沢山である。妊婦死亡率も650/100,000と高い一方、避妊具の使用率は20%にとどまっている。公立医療機関での出産は60%(助産師1人に対し189人の妊婦)で、それ以外のほとんどが伝統産婆に、一部は単独で行われる。疾病による死亡例の38%はマラリア熱、15%は流感、7%は腸管寄生虫、7%は肺炎、4%は性感染症が原因で死亡する。医療機関の人員は規定の51%で、1060人の妊婦を1人の助産師が、6730人の住民を1人の看護師が診る計算になる。
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