現在の藪蕎麦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 04:13 UTC 版)
節内の全座標を示した地図 - OSM節内の全座標を出力 - KML 表示 藪蕎麦の特徴は、醤油の味が強く塩辛いそばつゆである。そのため「つゆをちょっとだけつけて食べる」という江戸風の蕎麦の食べ方が定着した。10代目金原亭馬生が落語『そば清』の枕で「死ぬ前に一度、つゆをたっぷりつけて蕎麦を食べたかった」と言って事切れる江戸っ子の話を用い、有名となった。 長らく「かんだやぶそば」、「並木藪蕎麦」、「池の端藪蕎麦」が「藪蕎麦御三家」とされていた。 かんだやぶそば 神田須田町(住所表示は神田淡路町2丁目10番地、北緯35度41分49.3秒 東経139度46分7.3秒 / 北緯35.697028度 東経139.768694度 / 35.697028; 139.768694 (かんだやぶそば))にあり、1880年に創業。作家池波正太郎もよく通った店でもある。木造2階建ての現店舗は、関東大震災後の1923年に建築された。佐々木芳次郎の設計による数寄屋造りで、東京都選定歴史的建造物に選定されている。加山雄三の主演映画『帰ってきた若大将』のロケもこの店で行われた。2013年2月19日夜出火し、店舗のほか隣接する建物と合わせて焼けるという火事に見舞われた。以後1年8ヶ月に渡って休業し、重要文化財などの文化財指定以外では初となる東京都選定歴史的建造物の解除(事実上の取り消し)となった。2014年10月20日に新家屋が再建され、営業再開。 並木藪蕎麦(なみきやぶそば) かんだやぶそばの主人・堀田七兵衛の三男である堀田勝三(1887年 - 1956年3月18日)が、1913年に浅草雷門前に創業(北緯35度42分34.8秒 東経139度47分45.3秒 / 北緯35.709667度 東経139.795917度 / 35.709667; 139.795917 (並木藪蕎麦))。その後を、長男の堀田平七郎(1917年 - 1992年12月13日)が継ぐ。 池の端藪蕎麦(いけのはたやぶそば、閉店) 1954年6月に並木藪蕎麦の主人・堀田勝三の次男である堀田鶴雄がのれんわけで創業。所在地は名称の由来である台東区上野池之端でなく、近接する文京区湯島であった(北緯35度42分32.2秒 東経139度46分15.7秒 / 北緯35.708944度 東経139.771028度 / 35.708944; 139.771028 (池の端藪蕎麦))。 竹老園 東家総本店(ちくろうえん) 1874年創業。所在地は北海道釧路市柏木町3-19。戊辰戦争の際に修行していた神田藪蕎麦から、函館、小樽を経由して釧路に避難して開業したもの。北海道最古の蕎麦屋で、全国から蕎麦職人の修業者が集まる。昭和天皇が行幸の際にお代わりをした店として度々皇族が訪れる。 藪蕎麦一門のそば 「かんだやぶそば」の「せいろうそば」(2009年9月27日撮影) 「並木藪蕎麦」の「てんぷらそば」(2010年5月16日撮影)
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