現像サービス
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富士フイルムの現像サービスは、2013年(平成25年)9月に終了する。2011年(平成23年)12月現在は、全国のフィルム販売店で受け付けた撮影済みフィルムを、東京・調布の富士フォトギャラリー調布で受け付け、敷地内の事業所で現像業務を行っている。現像処方はMCR-58現像。同現像所の処理能力は、現像処理は1時間あたり約100本、マグネ塗布は1時間あたり約150本である。 この現像所はかつては長らく「フジカラーサービス東京現像所」と呼ばれ、富士写真フイルム(当時)の子会社フジカラーサービスの事業所であった。フジカラーサービスはそもそも1946年(昭和21年)4月、天然色写真として設立され、1953年(昭和28年)6月に富士天然色写真、1965年(昭和40年)4月にフジカラーサービスに商号変更した会社である。2004年(平成16年)10月、同社は新たに設立された富士フイルムイメージングに統合、「フジカラーサービス東京現像所」は「富士フイルムイメージング東京事業所」と名称を変更した。2009年(平成21年)2月1日には、同社は富士フイルムに統合された。したがって現在の調布現像所は富士フイルム直営である。1998年(平成10年)7月31日までは、大阪・堺に「フジカラーサービス大阪現像所」が存在し、シングル8の現像業務を全面的に行っていたが、これが閉鎖され、調布に統合された。 1965年(昭和40年)4月のシングル8規格の発表および富士天然色写真による現像業務の開始時には、フィルム価格に現像料も含まれていた。1968年(昭和43年)には白黒フィルム、1970年(昭和45年)3月にはカラーフィルムについても現像料をフィルム価格から分離した。 1999年(平成11年)3月1日に導入された「新しい仕組み」により、サウンドフィルムとアフレコフィルムの製造販売が終了したことにともない、現像時にサイレントフィルムにマグネストライプ塗布を行う新サービス「アフレコ仕上げ」(現像+マグネ塗布)を導入、現像のみの「サイレント仕上げ」と2つの現像業務を行うものとした。「サイレント仕上げ」後のマグネ塗布はこれを行わない。「新しい仕組み」導入時の現像希望小売価格は「サイレント仕上げ」で640円、「アフレコ仕上げ」で980円であった。 2008年(平成20年)7月16日の富士フイルムが配布した文書によれば、「アフレコ仕上げ」の工程に不具合が発生し、マグネストライプ塗布を行うことができなくなり、同仕上げを停止、「サイレント仕上げ」のみとした。同年12月27日店頭受付分より「アフレコ仕上げ」を再開した。 2011年(平成23年)12月現在の現像希望小売価格は「サイレント仕上げ」で1,261円、「アフレコ仕上げ」で1,956円であり、13年足らずで2倍に価格が高騰している。2013年(平成25年)9月 現像業務終了。 富士フイルム以外の現像サービスは、東京・墨田区のレトロエンタープライズ、オランダのスーパー8・リヴァーサル・ラボ、ドイツのヴィットナー・シネテック等が、カラーリバーサルフィルムについてはE-6現像を行っている。
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