現像処理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 03:48 UTC 版)
除去もしくは乾燥処理まで済ませても、特に微小なきずの場合、きずの中に浸み込んだ浸透液は肉眼では判別できない場合が多い。この浸透液を表出かつ拡大して判別可能な状態にすることを現像処理という。無現像法を除き、現像処理は一般的に試験体表面に現像剤を適用することによってきず指示模様を形成させる。具体的には、きず表面に極めて微細な現像剤粉末の薄層を作ることで、毛管現象によってきず内部の浸透液を吸い出し、なおかつ拡大して現像剤層表面に表出させる。これによりきず指示模様が発生した箇所には何かしらのきずがあるということが確認できる。 現像処理の目的は、染色浸透探傷試験と蛍光浸透探傷試験で異なる。染色浸透探傷試験の場合は、きず内の浸透液を表出および拡大させて観察可能な状態にするとともに、きず部を含めた周辺部に白色のバックグラウンドを形成させることで、浸透液の赤色を視認しやすくする。一方、蛍光浸透探傷試験は暗所で紫外線を照射して浸透液を光らせる試験であるため、現像剤に蛍光物質が含まれていないという条件付きだが、暗所での作業のためバックグラウンドは必要とせず、もっぱら浸透液の表出と拡大の機能だけが求められる。
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現像処理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 22:51 UTC 版)
「E-6現像」を参照 現像処理は、ネガカラーフィルムの場合は、最初から発色現像を行うが、カラーリバーサルフィルムの場合は、その前に反転現像とよばれる一連の処理が行われる。 内式フィルムの現像においては、イーストマン・コダック社のE-6現像が事実上の標準処理であり、フジクロームのCR-56現像もこれに準じた完全に互換性のある処理である。アグファクロームはAP-41処理、コニカクロームはCRK-2-61処理を専用処理に指定していた。 反転現像では、まず最初に第一現像といわれる黒白現像が行われる。これは、感光した部分の潜像を金属銀に変化させるもので、モノクロネガフィルム用の現像液と近似の現像液(モノクロネガ用よりコントラストが高くヌケがよい)が用いられる。第一現像終了後の状態はモノクロネガフィルムのように、光が当たった部分が黒くなっている。 次に、第一現像で現像されなかった部分を反応させるための処理が行われる。英語ではfogging(カブリのこと)と言う。昔は第二露光といって、感光させることにより行われていたが、露光ムラを防ぐため現在ではこのプロセスも薬品浴で行う。この処理の終了後のフィルムの状態は、第一現像で金属銀が生じた部分以外に、処理で感光した潜像が生じている。この潜像が発生した部分に対して行うのが、発色現像であり、以下の処理はネガカラーフィルムと同じである。最近のE-6処理ではfoggingと発色現像を同時に行うように改良されている。 発色現像では、EDTAなどの薬品が使用されるが、酸化発色で色素が形成される。終了後定着を行い、第一現像で生じた金属銀と二次感光で発生した潜像の金属銀を漂白で溶かし、洗浄すると透明陽画が形成される。
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