もうかん‐げんしょう〔モウクワンゲンシヤウ〕【毛管現象】
毛管現象
【英】: capillary phenomena
同義語: 毛細管現象
互いに溶け合わない二つの流体が固体の表面で接触すると、両者の固体表面を濡{ぬ}らそうとする性質(ぬれ特性)の差から、両者の間に圧力差(毛管圧力〈毛細管圧力〉、capillarypressure)が生じる。この現象は二つの流体を入れた容器に毛管を立てたとき、この圧力差だけ界面が移動することから毛管現象(毛細管現象)と呼ばれる。 水と油の場合、界面は上昇し、水銀と空気では低下して図のようになる。油層発見時の油層内における各流体の飽和率は毛管圧力と流体密度差の平衡によって定まっているが、これは油層岩の孔隙{こうげき}が多くの異なる径の毛管からできており、孔隙内部の水・油などの流体の間に孔げきの径と接触角で定まる毛管圧力が働いているためと考えるとわかりやすい。 ![]() |

毛細管現象

もうかんげんしょう 毛管現象 capillarity
毛細管現象
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2011年6月) |
連続体力学 | ||||||||
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毛細管現象(もうさいかんげんしょう、英: capillary action)とは、細い管状物体(毛細管)の内側の液体が、外部からエネルギーを与えられることなく管の中を移動する物理現象である。毛管現象とも呼ばれる[1]。布を水に浸すと、水が布を伝って液面よりも高い位置に上昇するのも、この現象によるものと説明される[1]。
表面張力・壁面のぬれやすさ・液体の密度によって液体上昇の高さが決まる。
表面張力を測定する方法の一つとなっている[2]。
原理
- 表面張力によって液面は縮まろうとする方向に力が加わっている。
- 壁面付近の傾きをもった液面が縮まろうとすることによって結果的に水面を持ち上げる。つまり、液体の上昇する力は壁面付近の表面張力の垂直成分に等しい。
- 上の二つの力と持ち上げた液体の重さがつりあうまで液面は上昇する。液体の重さは密度×体積(管断面積×高さ)で求まるが、細い管の場合はこの管断面積が微小となる。このため液面の上昇する高さは非常に大きいものとなる。
計算式
液面の上昇高さh は、以下の式で与えられる。
計算値、条件はT = 0.0728 N/mの水、横軸は小数点1位にまるめられているので注意 たとえば、海水面高度でガラス管と水の組み合わせの場合、
- T = 0.0728 N/m (20℃)
- θ = 20°
- ρ = 1000 kg/m3
- g = 9.80665 m/s²
となり、次の式で液面の上昇高さを計算できる。