破封
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 18:04 UTC 版)
破封とは、トラップ内の水が減少しトラップとしての機能を失う現象である。 自己サイフォン現象 洗面器などの大量に水をためて使用する器具で、器具・トラップ・排水管が連続したサイフォンとして働き、内部の水が排水されることがある。 吸出し作用 縦管の上部から大量に排水された場合、排水縦管に近い位置にトラップが設置されるとトラップ内の水が一緒に排水されることがある。共同住宅のような住居系建物では上階の居住者が浴槽の残り湯を流した場合、下階の住居で影響が起きる可能性がある。 はね出し作用 横走り管が短く排水縦管に近い位置にトラップが設置されると、上部から縦管に大量に排水された場合、排水管内から空気と共にトラップ内の水が室内側に噴出することがある。 毛管現象 内部に繊維状の物体が垂れ下がると、毛細管現象により内部の水が排水される。浴室の床用の排水孔では皮脂や石鹸等がトラップ内にこびりつきやすく、また目が行き届きにくい場所であるために毛髪が汚れに絡みついても気付かずに毛管現象により破封することがある。 蒸発 長期間排水が流れないと蒸発により内部の水が減少する。 防止法としては、次のような配慮が必要である。 通気設備を適切に配置する。 器具およびトラップから排水縦管までの横走り配管の管径および距離を適切にする。 器具およびトラップの清掃・定期的な排水を行う。
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