特殊な含有成分とは? わかりやすく解説

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特殊な含有成分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/27 08:01 UTC 版)

チチアワタケ」の記事における「特殊な含有成分」の解説

イグチ目 Boletalesの分類には、形態的生態的特長併せ子実体菌糸体含まれる化学成分違い重視されている。ヌメリイグチ属の属内においても、含有される指標成分組成は節ごと、あるいは種ごとに異なっている。 バリエガト酸(Variegatic acid:α-[4-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3-ヒドロキシ-5-オキソフラン-2(5H)-イリデン]-3,4-ジヒドロキシベンゼン酢酸)およびその異性体であるゼロコミン酸(Xerocomic acid:α-[(2E)-4-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3-ヒドロキシ-5-オキソフラン-2(5H)-イリデン]-4-ヒドロキシベンゼン酢酸)は、ヌメリイグチ属のきのこには普遍的に見出される成分であるが、チチアワタケからこれらが見出されたとする確実な報告はない。一方ハナイグチなどと共通する橙色色素であるグレビリン(Grevilline:A、B、C、Dおよび Eの5種の異性体知られている)や、同じくハナイグチから得られボレグレビロール(Bolegrevilol:4-アセトキシ-5-[(2E,6E,10E)-3,7,11,15-テトラメチル-2,6,10,14-ヘキサデカテトラエニル]レソルシノール)はチチアワタケからも検出されている。 また、ゴヨウイグチ(Suillus placidus (Bonorden) Sing.)などとの共通成分であるスゥィーリン(Suillin:4-アセトキシ-3-ゲラニルゲラニル-1,2-ハイドロキシベンゼン = 1,2,4-ベンゼントリオール)も見出されている。スゥィーリン(およびその誘導体であるテトラプレニルフェノール類の一部)については抗菌性見出されており、さらにヒト肝癌細胞(HepG2)に対して細胞毒性示しアポトーシス誘発させることが指摘されている。 このほかに、フラジン(Frazin:1-[5-(ヒドロキシメチル)フラン-2-イル]-9H-ピリド[3,4-b]インドール-3-カルボン酸)やスゥィルシン(Suillusin:1H-シクロペンタ-[b]ベンゾフラン = (3aR,8bS)‐1‐オキソ‐2,7‐ジヒドロキシ‐3‐(3,4‐ジヒドロキシフェニル)‐3a,8b‐ジヒドロ‐1H‐シクロペンタ[b]ベンゾフラン3aカルボン酸メチル)も含有される前者初め日本酒から単離されたが、のちに食酢醤油・味噌などからも見出され構造決定された化合物で、ヒト免疫不全ウイルスに対して弱い拮抗性を示す。後者は、チチアワタケの子実体メタノール抽出物から得られるベンゾフラン化合物で、チチアワタケ以外のヌメリイグチ属のきのこからはまだ知られていない。 なお、414種のきのこ(担子菌類399種および子嚢菌類15種)を用いチアミナーゼ活性調査した結果では、チチアワタケ活性比較小さかった常温乾燥した子実体 0.1g当りpH 6.045条件下で、1時間破壊されるチアミン量が49μg以下)という。

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特殊な含有成分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/27 07:58 UTC 版)

ヌメリイグチ」の記事における「特殊な含有成分」の解説

ヌメリイグチ属を含むイグチ目 Boletalesの分類には、形態的生態的特長併せ子実体菌糸体含まれる化学成分違い重視されている。 ヌメリイグチ属の属内においても、含有される指標成分組成は種ごとに異なっている。ヌメリイグチの子実体からはバリエガト酸(Variegatic acid:α-[4-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3-ヒドロキシ-5-オキソフラン-2(5H)-イリデン]-3,4-ジヒドロキシベンゼン酢酸)やその異性体であるゼロコミン酸(Xerocomic acid:α-[(2E)-4-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3-ヒドロキシ-5-オキソフラン-2(5H)-イリデン]-4-ヒドロキシベンゼン酢酸)、あるいはアトロメンチン酸(4-ヒドロキシ-α-[3-ヒドロキシ-4-(4-ヒドロキシフェニル)-5-オキソフラン-2(5H)-イリデン]ベンゼン酢酸)などが見出されているが、これらはいずれプルビン酸誘導体であり、イグチ目属す多くキノコ類広く含まれている。たとえば、バリエガト酸やグレビリン類は、最初ハナイグチから単離されたものであり、アロトメンチン酸はニワタケ共通する成分である。ハナイグチにも含有されているフェノール骨格持った橙色色素であるグレビリンA、B、C、Dおよび E(Grevilline)もまた、ヌメリイグチから検出されている。 一方でアミタケ含まれるボビノン(bovinone:別名ボビキノン4=2,5-ジヒロドキシ-3-[(2E, 6E, 10E)-3,7,11,15-テトラメチル-2,6,10,14-ヘキサデカテトラエニル]-1,4-ベンゾキノン)や、その誘導体で、クギタケ属一種Chroogomphus helveticus (Sing.) Moser多量に含まれているヘルベティコン(Helveticone:別名ボビキノン3=2,5-ジヒドロキシ-3-(3,7,11-トリメチル-2,6,10-ドデカトリエニル)-2, 5-シクロヘキサジエン-1,4-ジオン)などは、ヌメリイグチからは見出されていない

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