海洋動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 17:02 UTC 版)
海洋生物の多様性の推移について、1980年代にシカゴ大学のジャック・セプコスキが海洋生物の科が化石として最初に現れてから最後に消えるまでを記した一覧表を作成した(右図灰色の部分)。その結果約2億5000万年前にもっとも大きな大量絶滅が起こっていることが判明した。セプコスキは海洋生物の進化度を カンブリア型進化動物相 古生代型進化動物相 現代型進化動物相 の3種に分類して各々の科の消長を記録した。カンブリア型進化動物相は三葉虫に代表される最も古い動物相で、ペルム紀の前の石炭紀にすでに大幅に衰退していたが、ペルム紀末にすべて絶滅した。古生代型進化動物相はペルム紀当時の浅い海で最も繁栄していた相で、有関節腕足類、古生代型サンゴ、アンモナイト、ウミユリ、レース状コケムシ等であるが、P-T境界で72%の科が絶滅した。現代型進化動物相は二枚貝、腹足類、甲殻類、硬骨魚類、軟骨魚類であるが、科レベルでの絶滅率は27%であった。以下分類群ごとに解説する。 フズリナ族:P-T境界の前段階の2億6000万年前(ガダルピアン末)において59属が14属に減少した。その後P-T境界において消滅。 アンモナイト族:アンモナイト族は消長が激しいのが特徴。ガダルピアン末において2/3の属が絶滅、その後約1000万年の間に数十の属が現れたがP-T境界において97%の属が絶滅。中生代の海中で再度繁栄したがK-Pg境界で消滅。 腕足類:浅い海に固定して生活する腕足類は古生代の海を代表する生物であったが、ガダルピアン末の大量絶滅とP-T境界の大量絶滅の双方で重大な影響を受け、ペルム紀中期に生息していた科の90%が中生代が始まる前に消滅した。 サンゴ:古生代の礁には現在の六方サンゴとは異なる床板サンゴと四放サンゴが繁栄していたが、ガダルピアン末にほとんど消滅し、残った10科107種もP-T境界においてすべて絶滅。現代のサンゴは古生代の種とは別の系統から派生した。 腹足類:ガダルピアン末に20-25%の属が消滅、P-T境界において41%の属が消えた。 二枚貝は古生代の末期に26%の科が絶滅。 ウミユリを含む棘皮動物は古生代前紀に21網生息していたが現在5網しか生存していない。 ガダルピアン末の絶滅では海水準の急激な低下により当時のかなりの浅海が干上がったことが判明しており、このため浅海中において分布域の狭い属が大きな打撃を受けた。P-T境界においては分布域の大小による影響は少なかったが、大絶滅によって礁を形成する生物が死滅したため全地球的に礁が死滅し、礁において石灰岩のような炭酸塩岩の生成量がほとんどゼロになった。P-T境界における生物種の絶滅度の違いを分析したバンバックとノールは「石灰化した殻を持ち、鰓を持たず、細胞が直接酸素を吸収する循環器系の弱い動物類が絶滅の影響を強く受けた」と判断した。何らかの要因で水中の酸素が減って二酸化炭素が増えると、この種の生物は酸素を体内に取り入れることができなくなって死滅したとされている。鰓を有し活動的な循環器系と高い代謝率を有する動物、当時の軟体動物や節足動物や脊椎動物は絶滅の影響が比較的少なかった。P-T境界の前段階であるガダルピアン末の絶滅では鰓のない代謝の低い生物属の65%が絶滅したが鰓のあるグループの属レベルでの絶滅率は49%であり、P-T境界では前者の属単位での絶滅率87%に対し後者の絶滅率は38%であった。
※この「海洋動物」の解説は、「P-T境界」の解説の一部です。
「海洋動物」を含む「P-T境界」の記事については、「P-T境界」の概要を参照ください。
海洋動物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:32 UTC 版)
ウミウ、ウミネコなどの海鳥類が多く渡来する。 かつて一帯にはアシカ(ニホンアシカ)が繁殖しており、明治時代には200 - 300頭のアシカが生息していたと伝えられる。
※この「海洋動物」の解説は、「犬吠埼」の解説の一部です。
「海洋動物」を含む「犬吠埼」の記事については、「犬吠埼」の概要を参照ください。
「海洋動物」の例文・使い方・用例・文例
- ロブスターは海洋動物の一種に属します。
- 小さい半透明のランセット形の穴居性海洋動物
- 粘液生産海洋動物:メクラウナギ類
- 繊維質の骨格によって支えられる多孔性の体を持つ原始多細胞海洋動物
- ツノガイを包括する左右相称で対称的な海洋動物類の小綱
- 食べ物を捕えるために一組の触手の出る腕を有する二枚貝の殻を備えている海洋動物
- 様々な海洋動物の内部骨格を形成し、水を吸い込む多孔性の組み合わせの繊維また穴のあいたゴムまたは同様に使用されるセルローズ
- 大正海老という海洋動物
- 拳蟹という海洋動物
- 珊瑚蟹という海洋動物
- イカという海洋動物
- イルカという海洋動物
- このカメの化石は他の海洋動物の化石とともに見つかった。
- 海洋動物のページへのリンク