流動的下層労働者こそ真のプロレタリアートであるとは? わかりやすく解説

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流動的下層労働者こそ真のプロレタリアートである

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:39 UTC 版)

船本洲治」の記事における「流動的下層労働者こそ真のプロレタリアートである」の解説

船本流動的下層労働者日雇い労働者など)こそが真のプロレタリアートであり、革命主体であるとし、(社会党共産党などの)社民勢力指導する市民階層組織労働者、本雇工など)は下層労働者との分断呼び、その市民主義的利益追求のため日本帝国主義の「新植民地主義」をもたらすのである主張した船本によると現代日本帝国主義支配下のもと、労働者階級組織労働者上層市民的定着的)と寄せ場労働者を代表とする未組織労働者下層、非市民的流動的)に分断されているとする。 流動的とは、元釜共闘風間竜次が船本言葉引用しながらその考え要約するところでは それまで地域的固定的とらえられ山谷労働者釜ヶ崎労働者とされてきた労働者群は、資本要請によって売られ歩く自由な賃金奴隷として大都市一部プールされ、そこから全国配置流動させられる存在としてある。資本の「発展」を保証するものとして「山谷釜ヶ崎は姿を変え、形を変えて全国至るところ存在しており、たとえば大阪製鋼日立造船等の大工場周辺には必ず下請会社看板をさげた飯場存在し、そこに農民やら、また釜ヶ崎等の寄せ場から下層労働者がかき集められ社外工として工場入った出たりしている」そうした流動的下層労働者こそ実体基幹産業労働者であって企業利益もたらすための餌食となっている」存在で彼らの巨大な中継地点こそ、山谷釜ヶ崎なのだ。 —風間竜次「決起40周年記念 船本洲治日本寄せ場学会編集寄せ場27号、2015年7月、p.140 現代資本主義社会組織労働者階級を含む市民階級形成しプロレタリアート階級支配対す欲求不満緩和し市民秩序維持するために、組織労働者家族、妻、ある程度財産をもたせ、一人一票選挙制度政治に参加した気分にさせ、社員持ち株制などで資本家気分にさせ、家や車などを与えて豊かな文化生活送っているような気分にさせる。そして組織労働者己が置かれ状況満足するためにも、より不幸な人々が必要である。 しかし流動的下層労働者組織労働者与えられているようなものを与えられていない流動的下層労働者多く家族解体され財産所有していない。資本主義社会は(下層を含む)すべての労働者市民秩序維持できるものを与えることが出来ないのである。 何故なら、日本資本主義大都市一部に、資本要請によって売られ売られ歩く「自由」な賃金奴隷総体としてプールしておくことによって発展してきたからであり、「市民社会」の秩序とは、まさしく、これら下層労働者搾取し収奪しぬくことによって保証されているのである。(中略) (資本主義)制度「家族」通して就職等の種々の便宜をはかり、資本家秩序くくりつけようとする。資本家秩序叛くものに対してその内実はともかく、温かい団欒が、朝の暖かい味噌汁ご飯が、どんなに大切なオアシスであったかを思い知らせようとする。しかしその反面制度はある階級に対して「家族」解体させることに拍車をかける。 —船本洲治黙って野たれ死ぬな2018年、pp.82-86 そして 社・共(日本社会党日本共産党)という社民指導する帝国主義的労働運動内実は(中略)人民対す分断支配一つ様式であり、支配と被支配階級関係を転覆せんとするプロレタリアート人民闘争を、その自然発生性のゆえに、帝国主義市民秩序包摂吸収するための安全弁であること、(中略)組織労働者帝国主義的市民主義的利益あくなき追求は、日本帝国主義をして「新植民地主義」への傾斜ひたすら強制し事実そういうものとして機能してきたことである。 —船本洲治黙って野たれ死ぬな2018年、p.270 船本寄せ場労働者既成左翼の言うところのルンペン・プロリアートではない。未組織下層労働者階級闘争主導するならば、それは革命闘争転化せざるを得ないとし、 (未組織下層労働者こそ)マルクスの言う、「資本主義制度からひきおこされる諸結果対し部分的に対立する領域ではなく資本主義制度前提そのもの対し全面的に対立する領域現状維持ではなく現状打破以外生き残る術のない〈暴力的人間〉現体制の続く限り身も心も破滅する以外ない人間〉だからであり、この闘争は「ラディカルであるということは根本つかみ取る闘争、すなわち革命闘争以外ありえない。 —船本洲治黙って野たれ死ぬな2018年、pp.239-240 としている。

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