東京における「電力戦」とは? わかりやすく解説

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東京における「電力戦」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 09:28 UTC 版)

東邦電力」の記事における「東京における「電力戦」」の解説

東京進出にあたり東邦電力ではまず早川電力経営掌握目指した。同社浜松市中心とする静岡県西部元日区域)に供給しており、東邦電力供給区域とは浜松市内で重複しているため、東邦電力では早くから早川電力との関係強化狙っていたが、進展していなかった。静岡県内での供給とは別に早川電力では東京市内と周辺5町村対す電力供給許可持っていたため、同社起業目的である富士川水系早川(山梨県)での電源開発とともに神奈川県川崎へ至る東京送電線建設進めたが、用地取得資金調達円滑でなかったところに関東大震災発生し事業が行詰ってしまう。東邦電力ではこれを好機見て早川電力掌握にかかり、1924年3月早川電力株式引き受けて同社支配下置いた。さらに同社内容充実待って3年以内合併するという契約結んだ早川電力との交渉中、群馬電力あわせて支配下に置くこととなり、早川電力よりも先の1923年12月経営権握った同社群馬県流れ利根川水系吾妻川電力開発目的設立された会社で、供給面では京浜電気鉄道(現・京浜急行電鉄)が川崎中心とする沿線地域兼営していた電供給事業買収していた。こうして相次いで東京方面への供給を持つ電力会社傘下収めた東邦電力は、早川電力群馬電力合併仲介し1925年大正14年3月16日両社合併による東京電力株式会社新設させた。資本金早川電力3000万円と群馬電力1225万円あわせた4225万円で、全株式の4割を東邦電力持った社長に群馬電力社長田島達策副社長には松永安左エ門就いた東京電力早川電力)との提携に伴い東邦電力では名古屋方面余剰電力東京電力供給区域である浜松方面へと送電するため、1924年大正13年11月浜松送電線建設着手した名古屋火力発電所新設浜松変電所との間を結ぶ亘長100kmに及ぶ77kV送電線であり、翌1925年7月完成してまず3,000kWの送電開始された。送電電力その後1927年7月より11,000kWへと引き上げられている。これとは別に東京電力側では東京方面供給するための電源開発努め山梨県内大規模水力発電所相次いで完成させる。さらに東京へ本格進出のため東京府内の工場地帯における電力供給逓信省申請し南葛飾郡南足立郡全域北豊島郡南千住町電力供給区域追加する許可得た。この地域東京電灯地盤と言われていた土地で、東京電灯全体電力需要のうち1割以上がこの地域集中していたという。 東京電力供給許可得たに伴い東京電力東京電灯需要家争奪戦いわゆる電力戦」が始まった対象となった地域は、新規許可の3郡と既許可東京市深川区本所区方面川崎横浜方面で、電力料金引き下げを伴う勧誘合戦により需要家争奪戦展開された。東京電力1927年1月1日期して新規許可地域への電力供給開始し東京電灯から切り替えた需要家新規需要家への供給始めた1927年11月末(下期末)時点における東京電力大口電力供給実績は82986kW、うち東京方面は74820kWに達し半年間で5割増という盛況であったしかしながら投資水準見合った収益上げるには至らず業績好調とはいえない状態で、配当率年率8パーセント前後停滞した

※この「東京における「電力戦」」の解説は、「東邦電力」の解説の一部です。
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