本来のマギと意味の変遷とは? わかりやすく解説

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本来のマギと意味の変遷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 14:09 UTC 版)

マギ」の記事における「本来のマギと意味の変遷」の解説

ヘロドトス『歴史』には、「マギには、死体食いちぎらせたり、アリをはじめその他の爬虫類などを無差別に殺す特異な習慣があった」と記されている。これらの習慣アヴェスター記され宗教法一致しており、彼らはゾロアスター教同系の信仰持っていたと考えられるアケメネス朝ペルシア史上では、王位簒奪者のマギであったガウマータを、ダレイオス1世倒して王位就いたとされている。 一方キリスト教世界では新約聖書福音書『マタイによる福音書』あらわれ東方ギリシア語anatole当時ペルシャのみならずエジプト北部などその範囲は広い)の三博士指して言う場合が多い。三人の王とも訳される直訳すれば星見、すなわち占星術師であるが、マタイ福音書文脈では天文学者推測される。 やがて、マギという言葉人知超える知恵や力を持つ存在を指す言葉となり、英語の magic などの語源となった。これはマギが行った奇跡魔術が、現代的な意味での奇術手品相当するものだったと推定されるからである。 サーサーン朝時代では、中期ペルシア語パフラヴィー語)でゾロアスター教神官であるマギのことを「マグ」ないし「モウ」 (mgwy / mag, mow) と呼んでいた。特にオーフルマズド神(アフラ・マズダー)やアナーヒード女神アナーヒター)などの神々捧げられ拝火神殿管理するような高位神官は「モウバド」 (mgwpt / mowbad, mōbad) と呼ばれ、モウバドの管理のもと多くマグたちが神殿運営儀式執り行っていたようである。サーサーン朝始祖アルダシール1世祖父である名祖サーサーンイラン南西部ファールス地方都市イスタフルのアナーヒード神殿管理職であったこともあり、同王朝創建初期からゾロアスター教団とも密接な関係にあったが、第2代君主シャープール1世から第7代君主ナルセ1世時代にかけて活躍した神官カルティールは、最高位神官であるモウバダーン・モウバド(Mowbadān-Mowbad 「モウバドたちの中のモウバド」の意味)を名乗って王朝全土諸神殿統括しキリスト教ユダヤ教マニ教仏教など外来諸宗教の勢力弾圧し国家宗教としてゾロアスター教団の威信拡大させるなど、サーサーン朝宗教政策主導したことで知られている。 タバリーなどのアラビア語・近世ペルシア語年代記地誌などの諸文献では、ゾロアスター教神官聖職者である「マギ」や広くゾロアスター教徒一般指してマジュース (مجوس majūs) と呼ばれている。

※この「本来のマギと意味の変遷」の解説は、「マギ」の解説の一部です。
「本来のマギと意味の変遷」を含む「マギ」の記事については、「マギ」の概要を参照ください。

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