未分類言語
未分類言語(みぶんるいげんご、Unclassified languages)とは歴史言語学の方法で、系統分類が確立されていない言語である。
言語は様々な要因で分類不可能になり得るが、その最大の理由はデータの不足である[1]。また言語接触により、語彙または形態の様々な層が様々な方向を指し、言語の祖先の形を表すものが明確でない場合に、未分類言語となることがある[2]。未分類の消滅した言語のうちの大半は単純な資料不足によるものである。
多くの言語データが存在し、多くの研究がなされてもなお系統分類が決定できない言語(例えばバスク語など)は孤立した言語(所属言語が1言語だけの語族)となる。したがって未分類言語は、より良いデータが利用可能になるか、より徹底的な比較研究が行われると、確立された語族に属することが判明する可能性がある。資料がほとんど確保されずに消滅した未分類言語は、新しい史料もしくは生き残った話者集団が発見されない限り、そのような状況が変わる可能性はほとんど期待できない。
現存する未分類言語
未分類の消滅した言語
アフリカ大陸
- メロエ語
- オロポン語
ヨーロッパ
西アジア
東アジア
南北アメリカ大陸
- en:Adai language
- en:Beothuk language
- en:Calusa language
- en:Cayuse language
- en:Karankawa language
- en:Maratino language
- en:Naolan language
- en:Solano language
- en:Alagüilac language
- en:Baenan language
- en:Culle language
- en:Gamela language
- en:Gorgotoqui language
- en:Huamoé language
- en:Natú language
- en:Omurano language
- en:Pankararú language
- en:Puquina language
- en:Tarairiú language
- en:Taushiro language
- en:Tequiraca language
- en:Tuxá language
- en:Xocó language
- en:Yurumanguí language
関連項目
脚注
- ^ Hasnain, Imtiaz (2013-07-16) (英語). Alternative Voices: (Re)searching Language, Culture, Identity …. Cambridge Scholars Publishing. pp. 314. ISBN 9781443849982
- ^ Muysken, Pieter (2008) (英語). From Linguistic Areas to Areal Linguistics. John Benjamins Publishing. pp. 168. ISBN 978-9027231000
未分類の言語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/23 20:06 UTC 版)
詳細は「en:Category:Unclassified languages of Africa」を参照 アフリカにおいてはかなりの数の未分類言語が報告されている。多くは単純にデータが不足しているために未分類のままなのであるが、ある程度は調査がなされたものの、簡単には分類を決定できないものには次のようなものがある。 アフロ・アジア語族の可能性:オンゴタ語, ゴンバ語(英語版) ナイル・サハラ語族の可能性:シャボ語 ニジェール・コンゴ語族の可能性:ジャラー語, en:Mbre language, en:Bayot language コイサン諸語に含まれる可能性:クワディ語 不明:ラール語, ムプレ語(英語版) これらのなかでは、ジャラー語が孤立した言語である可能性が最も高い。 調査がさらに不足しているものには en:Rimba language, ルオ語、マワ語(英語版)、 en:Rer Bare(バントゥー諸語の可能性がある)、ベテ語(英語版) (明らかにジュクン諸語(英語版))、en:Bung language(はっきりしない)、en:Kujarge language(明らかにチャド語派)、en:Lufu language(ジュクン諸語)、メロエ語 (アフロ・アジア語族の可能性), オロポム語(英語版)(実在しない言語である可能性)、en:Weyto language(明らかにクシ語派)などがある。これらのうち複数がすでに死語となっており、そのため将来的にそれらについての十分な比較言語学的データが得られることはなさそうである。Hombert & Philippson (2009) にはいずれかの時点で孤立した言語として分類されたことのあるアフリカの言語が列挙されている。そのうちの多くは単純に未分類なだけであるが、Hombert & Philippson によれば、アフリカには孤立した言語を含めておよそ20の語族が存在するとされる。上で孤立した言語の可能性があるものとして挙げたもののほかには、次のようなものがある。 Aasax または Aramanik(タンザニア)(南クシ諸語(英語版)?クシ語派にない語彙を含む) イムラゲン語(英語版)(モーリタニア):ソニンケ語を基盤にアラビア語の変種が再構築されたもの[訳語疑問点] Kara (en:Fer language?) (中央アフリカ共和国) Oblo(カメルーン)(アダマワ語群?死語?) Roger Blench はさらに次のものを可能性として指摘している。 デファカ語(英語版)(ナイジェリア) Dompo(ガーナ)
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