未分画ヘパリンとの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 05:35 UTC 版)
「低分子量ヘパリン」の記事における「未分画ヘパリンとの違い」の解説
ヘパリン(=未分画ヘパリン)との違いは以下の通りである。 平均分子量:ヘパリンは約15kDa、LMWHは約4.5kDaである。 術後の静脈血栓塞栓症予防用途では、ヘパリンよりも皮下投与回数が少ない。 静脈血栓塞栓症の治療や不安定狭心症において、高用量ヘパリンの静脈内投与に代えて、1日1~2回の皮下注射を行う。 高用量ヘパリンのような凝固パラメータ(APTT)のモニタリングは必要ない。 出血のリスクが少ない可能性がある。 長期使用における骨粗鬆症のリスクが少ない。 ヘパリンの副作用であるヘパリン起因性血小板減少症のリスクが小さい。 ヘパリンの抗凝固作用は硫酸プロタミンで通常可逆的であるが、LMWHに対するプロタミンの作用は限定的である。 LMWHはヘパリンに比べトロンビンに対する作用が弱いが、第Xa因子に対する作用はほぼ同じである。 腎クリアランスの関係から、LMWHは未分画ヘパリンが安全に使用できる腎臓病患者には禁忌とされている。
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