木製漆塗彩色金銅種子装五輪塔とは? わかりやすく解説

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木製漆塗彩色金銅種子装五輪塔(性海双円塔)

主名称: 木製漆塗彩色金銅種子装五輪塔(性海双円塔)
指定番号 2545
枝番 00
指定年月日 1993.06.10(平成5.06.10)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書
員数 1基
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  五輪塔とは、宇宙根源地・水・火・風・空により形成されているとの五大思想象徴的に形象化した塔である。
 最近修理により、これまで油煙等で黒色呈していた下から、五輪各部が、地輪-黄(黄土カ)、水輪-白(白土)、火輪-赤(朱漆)、風輪-黒(黒漆)、空輪-青(白群カ)という五大の色で塗漆・彩色されていたことが判明した
 さらにこれに伴って解体し水・火輪の奉籠孔から、造立願文をはじめ様々な納入品が発見され、この五輪塔当寺性海寺安穏仏法興隆衆生利益等を願い弘安五年(一二八二)四月から六年四月までの一か年をかけて製作されたことが明らかとなり、その経緯についても詳かとなった
 納入品の中心となるのは能作生珠で、この表面は塗漆しているがX線写真によれば内に金属製合子【ごうす】が認められる。これは弘法大師の『御遺告【ごゆいごう】』に記されたその製作法によれば合子の内に舎利三二粒を納めるという。
 また吽字八万四千種字の〓字を実際に八万四千字書写した紙である。吽字は密教においてすべての事物究極象徴であり、無限の功徳ここから生じ、また願い事叶うとされており、数の無数なることを意味する八万四千字を書写することによってその完璧期したことが知られる
 二枚天部図像典拠は詳かでないが、他の各種真言・陀羅尼曼荼羅等が有す護法祈願性格強く感じられる
 なおこれらを包んでいた錦裂は製作時期明確な倭錦として貴重である。
 鎌倉時代豪快な形態特色をよく示し工芸的にも完成されきわめて特異稀少木製五輪塔として重要であるばかりでなく、その納入品の数々仏教信仰資料として他に類が少なくその価値は高い。
重要文化財のほかの用語一覧
工芸品:  木製彩画乱筥  木製彩絵転法輪筒  木製彩色楽器  木製漆塗彩色金銅種子装五輪塔  木製銅字扁額  木製黒漆油壺  木造十一面観音像懸仏



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