朝日貝塚とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 国指定文化財等データベース > 朝日貝塚の意味・解説 

朝日貝塚

史跡名勝記念物のほかの用語一覧
史跡:  有岡古墳群  有岡城跡  朝夷奈切通  朝日貝塚  朝熊山経塚群  朝田墳墓群  朝鮮通信使遺跡

朝日貝塚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/10 16:03 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
氷見市の朝日貝塚・誓度寺入口

朝日貝塚(あさひかいづか)は、富山県氷見市朝日丘にある貝塚である。 座標: 北緯36度50分54.1秒 東経136度59分0.7秒 / 北緯36.848361度 東経136.983528度 / 36.848361; 136.983528

朝日貝塚

概要

保存舎内部

朝日貝塚は市街地の南西部にあり、遺跡の西側は市域中央を西から東に向かって伸びる朝日山丘陵で東南裾であり、ここから東側の湊川まで緩やかな斜面となる。1918年(大正7年)の発見以降数度にわたって発掘調査が行われた。国の史跡に指定されている[1]縄文時代前期から中世にわたる複合遺跡であり、貝層の上部と表土からは弥生土器須恵器が出土する[2]

朝日貝塚は、1918年(大正7年)7月に誓度寺の建設途中に発見された[3][4]。当時の新聞記事によれば、誓度寺の建設前は畑地であり、地元では土器片の散布があったとされている[5]

同年10月、同じく氷見市内に所在する大境洞窟住居跡の発掘調査に訪れていた東京帝国大学人類学教室の柴田常恵らによって発掘調査が実施された[4]1922年(大正11年)には、国の史跡に指定された[1]

2回目の調査が1924年(大正13年)6月に実施され、国内では初めてとなる炉跡のある住居跡が2棟確認された[4]。住居跡は、縄文時代前期末と縄文時代中期前葉から中葉にかけてのものが重複しており、これらは現在保存舎の中で見ることができる[4]

日本海沿岸では、特別に重要な遺跡と言われている。また、日本国内で初めての住居跡が発見された遺跡であり、このことで日本の考古学を遺物中心から原始時代の生活を研究する方向へ進めていくきっかけとなった[6]。また、バスケット形土器やヒスイの大珠(国の重要文化財)が発掘されている[7]。大珠は長さが16センチメートルあり、日本国内で発掘されたものとしては最大級と評価されていた[7]

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ a b 朝日貝塚 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  2. ^ 藤井 1992, p. 64.
  3. ^ 山本 2009, p. 2.
  4. ^ a b c d 氷見市役所. “朝日貝塚(史跡)/氷見市公式ホームページ” (日本語). 氷見市公式ホームページ. 2019年12月18日閲覧。
  5. ^ 大野 1995, p. 5.
  6. ^ 朝日貝塚 | 文化遺産検索 | とやまの文化遺産
  7. ^ a b 西井 2016, p. 5.

参考文献

  • 『朝日貝塚Ⅰ範囲確認試掘調査概要(1)』大野 究、氷見市教育委員会、1995年。doi:10.24484/sitereports.13847
  • 藤井 昭二「海底林と海水準変動 : 富山湾周辺を中心に」『Urban Kubota.』第31号、株式会社クボタ、1992年4月、 60-65頁、 NDLJP:8427603
  • 山本 正敏「朝日貝塚-日本最初の縄文時代住居跡の発掘-」『埋文とやま : 富山県埋蔵文化財センターニュース』第107巻、2009年7月1日、 2-3頁、 NDLJP:10307839
  • 西井 龍儀「富山の縄文ムラ とっておき埋文講座2」『埋文とやま : 富山県埋蔵文化財センターニュース』第134巻、2016年3月20日、 4-5頁、 NDLJP:10307867

関連項目

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「朝日貝塚」の関連用語

朝日貝塚のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



朝日貝塚のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2025 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの朝日貝塚 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS