月下美人の花言葉
月下美人の花言葉の由来
(1)花の美しさが由来となっている「あでやかな美人」月下美人の代表的な花言葉は「あでやかな美人」であるが、これは月下美人の花の美しさをそのまま称えた表現である。そもそも「月下美人」という名前自体、花が夜に咲き、その花の見た目が美しいということが由来となっている。その、名前の由来になっている美しさが、花言葉にも適用された形である。そして、月下美人が夜に咲くことから、ただの美人ではなく「あでやかな美人」という花言葉となる。「あでやか」という言葉は、どこか妖しげな雰囲気を伴っていることを示す表現である。そのため、夜に咲く月下美人に適している。また、月下美人の花の見た目そのものが、どこか妖艶な女性を思わせるということで、花言葉が「あでやかな美人」になったという説もある。
(2)「儚い恋」は花が短時間でしおれてしまうことが由来
「あでやかな美人」と同様に、月下美人を代表する花言葉である「儚い恋」は、月下美人の花が咲く時間の短さが由来となっている。月下美人の花は夜に咲き始め、朝になるとしおれてしまう。その、およそ2時間程度しか咲かない花を、長続きせずすぐに終わってしまう恋に例える形で、「儚い恋」という花言葉になったという。
(3)花が咲く回数が少ないことが由来の「ただ一度だけ会いたくて」
月下美人は、1年に1回しか咲かないものだというイメージを持たれることが多い。厳密には年に3から4回程度開花することもあるが、いずれにしても開花する回数は少ない。そのため、花が咲いた月下美人に出会える機会が少ないことから、「ただ一度だけ会いたくて」という花言葉が生まれた。また、月下美人は開花する回数が少ないので、花を実際に見たことがないという人は多い。そのため、一度で良いから月下美人が開花している姿を目にしてみたいという願望の表れが、「ただ一度だけ会いたくて」という花言葉になったとする説もある。
(4)月下美人の植物としての性質を表した「強い意志」
月下美人は、花が咲いている状態を長時間維持できず、すぐに花がしおれてしまうことから、か弱いというイメージを持たれがちである。しかし、植物としての性質は、決してか弱いものではない。月下美人はメキシコ原産であり、サボテン科に属する。そして、水分が少なく日照りが強いメキシコの厳しい環境でも、生き抜くことができるほどの強い生命力を持っている。
野生の月下美人は、場合によっては、硬い岩に根を張りながら生息することも可能だ。そして、必要であれば大木の樹皮に根を張り、寄生する形で生き抜くという強かさも兼ね備えている。その生命力の強さから、「強い意志」という花言葉が生まれた。また、「強い意志という花言葉の由来は、たとえ短い時間であっても、何とか花を咲かそうとする様子を表したものだとする説もある。
(5)香りが由来となっている「快楽」「やさしい感情を呼び起こす」
「快楽」という花言葉は、月下美人の香りが由来である説が有力だ。月下美人は開花すると、香りを周囲に振りまく。その香りは上品で甘いと表現されることが多く、嗅いだ人を心地良くさせるという意味合いで、「快楽」という花言葉が生まれた。また、香りを嗅ぐと心が穏やかになるということで、月下美人には「やさしい感情を呼び起こす」という花言葉もある。
(6)「真実の時」「秘めた情熱」の由来は普段花が隠されていることから
月下美人には「真実の時」という花言葉もあるが、それは月下美人の花が、普段は隠されているようになっていることが由来だという説が有力だ。月下美人の花は白く美しい見た目をしているが、その姿を見せるのはほんの少しの間のみである。花は普段、緑や赤みがかった蕾となっていて、白さの面影はない。そして、年に数回だけ、白い花が本当の姿であると言わんばかりに開花する。その様子から、「真実の時」という花言葉が付いた形である。「真実」ではなく「真実の時」なのは、月下美人が開花している時間の短さが関係している可能性が高い。
また、「真実の時」と同様に、本来の姿が隠されているという意味合いの、「秘めた情熱」という花言葉もある。普段は隠している情熱を、開花のために注ぐという意味合いの花言葉である。そして、月下美人は花が開くと同時に、特徴的な香りが広がる。それを、抑え込んでいた情熱が一気に噴き出す様子に例えて、花言葉が「秘めた情熱」になったという説もある。
(7)花のか弱そうな見た目とすぐにしおれてしまうことが由来の「繊細」
月下美人の「繊細」という花言葉は、見た目が由来となっているという説がある。月下美人の花は、花弁が非常に薄く、脆そうな見た目をしている。そして、実際に開花している時間を維持できず、すぐにしおれてしまう。その様子から、「繊細」という花言葉が定着した形だ。また、月下美人を育てる場合、ただ水をやっていれば自然と開花をするわけではなく、日照時間などを考慮しなければならない。そのような、開花させるために気を遣わなければならないことが、「繊細」という花言葉の由来になったとする説もある。
(8)「デリカシー」の由来には諸説ある
月下美人には「デリカシー」という花言葉もあるが、それは「繊細」と同様に、開花させるのに気遣い、デリカシーが必要だということが由来だとする説がある。また、月下美人の花のように美しい女性は、デリカシーを持っているものだとするのも、ひとつの説だ。
月下美人の花言葉を英語で表現すると
月下美人の花言葉を英語で表現すると、「charming bearty(あでやかな美人)」「fleeting love(儚い恋)」「I want to see you only once(ただ一度だけ会いたくて)」「strong will(強い意志)」「pleasure(快楽)」「cause gentle emotions(やさしい感情を呼び起こす)」「time of truth(真実の時)」「hidden passion(秘めた情熱)」「delicate(繊細)」「delicacy(デリカシー)」となる。英語圏ではこれに加えて独自の花言葉がある場合もある。
月下美人の色別の花言葉の解説
月下美人の花の色は白の他にピンクもあるが、色によって花言葉の意味が変わることはない。月下美人の本数別の花言葉の解説
月下美人の花言葉は、本数によって意味が変わることはない。月下美人の怖い花言葉
月下美人には、「危険な快楽」という花言葉がある。これは英語圏の花言葉が元で、全般的な花言葉の「快楽」ではなく、「危険な快楽」である。そのため、状況次第では怖い意味になる恐れがある。英語圏では、月下美人の花は、夜に咲く妖艶さと、人を惑わすような甘い香りによって、妖しい花という印象を持たれやすい。その印象が、「危険な快楽」という花言葉に表れた形である。そして、月下美人の英語名は「queen of the night」で、直訳すると「夜の女王」となる。「月下美人」よりも、危なげな印象を与えやすい名前である。その「夜の女王」という名前と、「危険な快楽」という花言葉が組み合わさることで、月下美人は怖い花だというイメージを持たれることがある。
「夜」「女性」「快楽」という3つの要素が揃ってしまうと、特に男性にとって、良くない結果になる可能性がある。誘惑された挙句に捨てられたり、快楽に負けて不義をしてしまったりということになりかねない。さらに、月下美人の花が一晩でしおれてしまうことから、花言葉の「危険な快楽」には、一夜の過ちという意味合いも含まれる。その過ちの末に、恋人や配偶者と破局する羽目になり、人生が悪い方向に大きく変化してしまうこともあるだろう。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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