最終的解決とは? わかりやすく解説

最終的解決

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 06:47 UTC 版)

フェルマーの最終定理」の記事における「最終的解決」の解説

詳細は「ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明」を参照 プリンストン大学にいたイギリス生まれ数学者アンドリュー・ワイルズ岩澤主予想 (Iwasawa main conjecture) を解決するなどして、元々数論研究者として有名な人物であった。彼は10歳時に触れたフェルマー予想憧れて数学者となったが、プロとなってからは子供時代の夢は封印しフェルマー予想のような孤立した骨董品ではなく主流数学研究勤しんでいた。ところが1986年ケン・リベットフライ・セール予想解決したことにより、フェルマー予想挑むことは、主流数学一大予想挑むことと同義になってしまった。かつての憧れだったものが、今や骨董品どころか解かずには済まされない中心課題一つになったのであるワイルズはこのことに強い衝撃を受け発奮正にフェルマー予想解決目的として、他の研究全て止めて谷山–志村予想取り組むこととなった。ただしこの際、彼は人々耳目集め過ぎることを懸念して表面的に未発表研究成果小出しにすることで偽装し、谷山–志村予想研究秘密裏に行うこととした。 ワイルズは、代数幾何学(特に楕円曲線群スキーム英語版))や数論モジュラー形式ガロア表現ヘッケ環岩澤理論)の高度な道具立て用いて証明試みたが、類数公式導出に当たり岩澤理論用い方向では行き詰まってしまった。そこでコリヴァギン=フラッハ法(ヴィクター・コリヴァギンとマティアス・フラッハ(英語版)の方法)に基づくよう方針転換し、最後レビュー段階自分のコリヴァギン=フラッハ法の運用誤りがないか確認依頼するためプリンストン同僚ニック・カッツに「谷山-志村証明できそうだ」と打ち明け助けを得るまで、細部に至るまでの証明完璧な秘密のうちにほぼすべて独力で成し遂げたここまで7年経過していた)。彼がケンブリッジ大学1993年6月21日から23日にかけて3つの講義からなるコース証明発表したとき、聴衆証明使われ数々発想構成驚愕した。 ただし、その後査読において、ワイルズの証明には1箇所致命的な誤りがあることが判明した。この修正難航したが、ワイルズ彼の教え子リチャード・テイラー助け借りつつ、約1年後1994年9月障害回避することに成功したワイルズその瞬間を「研究始めて以来、最も大事な一瞬」と語っている。1994年10月新し証明発表1995年Annals of Mathematics誌において出版し、その証明は、1995年2月13日誤りがないことが確認され360年に渡る歴史決着付けた

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「最終的解決」を含む「フェルマーの最終定理」の記事については、「フェルマーの最終定理」の概要を参照ください。

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