暫定最高国民協議会の議長とは? わかりやすく解説

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暫定最高国民協議会の議長

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 05:40 UTC 版)

アブドゥル・ハリス・ナスティオン」の記事における「暫定最高国民協議会の議長」の解説

新たな権力を手にしたスハルトは、共産主義者影響受けていると考えた政府関係者パージ開始した1966年3月18日15人の閣僚逮捕されスハルト暫定高国協議会 (MPRS) でも共産主義者シンパ思われる議員失職させ、陸軍同調的な者を後任にした。このパージによってハエルル・サレが議長職を失ったので、空席となった議長職に誰か任命する必要が出てきた。 ナスティオンは圧倒的人気があったので、MPRS のすべての会派が彼を議長推した。すぐにはナスティオンは承諾せず、スハルトこの人事を支持するのを待ってから、その指名受け入れた6月20日、MPRS 総会開幕した。ナスティオンは議事中でもスーパースマルを第一議題にと考えていた。議事堂に入るときにはその命令書の現物スカルノ自筆サイン入り)を携えていた。翌6月21日、MPRS はスーパースマルを採択しスカルノがそれを取り下げるのは違法であると結論づけた。6月22日スカルノ議事堂で「9原則」(Nawaksara) と題する演説行なった。ナスティオンをはじめ議員たちはスカルノの口から9月30日運動について説明聞けるものと期待していたが、失望させられた。9月30日運動については何も言及されず、その代わりスカルノ説明したのは、自分終身大統領任命されたこと、自分大統領として職務にもとづく計画、そしていかに憲法実効的に機能しているか、ということだった。MPRS はこの演説採択拒絶した。 それからの2週間、ナスティオンは MPRS 総会切り盛り多忙極めた議長として彼が議事進行進めるなかで、MPRS はマルクス・レーニン主義禁止スカルノ終身大統領指名取り消し1968年7月までに国会議員選挙執り行うことが決定された。 MPRS 総会また、スハルト新内閣を組閣するよう正式に命じスハルト権力強化したまた、大統領職務委譲することができない場合には、副大統領ではなく、スーパースマル保持者に職務権限委譲する、という憲法修正案が可決された。 1966年は時が過ぎるにつれてスカルノ権勢目に見え衰え人気にも翳り目立った政治的勝利が近づいていることを知ったスハルトは、上品なジャワ人らしい役割演じスカルノ元気づける声をかけ、スカルノ非難する声から庇うことすらしてみせた。ナスティオンをはじめとする他の将軍たちはそれほど慈悲深くなく、年の暮れ近づくにつれて、ナスティオンはスカルノインドネシア招いた大惨事について責任を負うべきであると主張した。ナスティオンはさらに、スカルノ法廷引きずり出すべきだと要求した1967年1月10日、再び MPRS が招集されスカルノ報告書提出したスカルノ自分でそれを演説したのではなかった)。それは9月30日事件について最後弁明機会として期待されるのだった。「9原則補遺」と題されたその報告スカルノは、9月30日運動 (G30S) を10月1日運動 (Gestok) と呼ぶべきだと語り事件については、PKI10月1日早朝大きな誤り犯したが、それだけ原因ではなく狡猾な新植民地主義者たちによって招かれたものである、と主張していた。ナスティオンに向けて巧み一撃放たれており、スカルノ自分9月30日運動のことで責めを受けるならば、その時国防治安大臣9月30日運動見過ごし発生前に阻止できなかったことに責めを負うべきである、と付け加えていた。その報告またしても MPRS に拒絶された。 1967年2月には、国会は MPRS の特別審議3月開催しスカルノ代えてスハルト大統領任命するよう求めたスカルノは自らの信念に従って身を引こうとしていたらしく、1967年2月22日政府日常業務公的にスハルト託し必要なときだけ自分報告することをスハルト求めた。そしてついに、1967年3月12日、MPRS は公式に、スカルノ失職認めた。ナスティオンはスハルト大統領代行就任宣誓させた。 1年後1968年3月27日、ナスティオンはスハルト大統領選出のための議会主宰しスハルト正式にインドネシア共和国第二代大統領就任した

※この「暫定最高国民協議会の議長」の解説は、「アブドゥル・ハリス・ナスティオン」の解説の一部です。
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