日本での活動再開
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次に、JYJはジェジュンが総合演出を務める世界ツアー「ワールド・ツアー・コンサート2011」を企画し、2011年4月のタイ・バンコク公演から約2か月に渡る旅路をスタートさせた。このツアーには同年初頭の段階で既に日本公演も予定に組み込まれていたが、エイベックスが公演実施の撤回を要求。同年2月にはシージェス・エンターテインメントがエイベックスに対してマネジメント業務の不履行を理由にJYJの専属契約の解除を通知したが、それでもエイベックスが解除を承諾せず抗議を続けていたため、ツアーの概要を発表する同年2月末になっても日本公演の実施を確定できずにいた。 しかし、その直後の同年3月、日本で東日本大震災が発生したことから、JYJは日本公演を同震災の被災者支援のためのチャリティー・イベントとすることを決め、まず同震災の支援金として6億ウォンを福音派慈善団体ワールド・ビジョンに寄付することや継続的な支援を表明した上で、翌4月に同公演の開催を正式に発表した。そして、シージェス・エンターテインメント側はこれを好機としてJYJの日本での活動を再開させる意向を示した。このコンサートの収益のうち、放射線検出器1000個を相馬市に寄付を行った。 それでも、エイベックス側が同公演は営利目的であり自社が未だ保有する3人の独占的マネジメント権の侵害だと主張したため、第三セクターが運営する横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナから施設利用を断られて会場が本決まりせず、シージェス・エンターテインメントがコンサート・プロモーターとともにエイベックスの「妨害工作」を禁止するよう仮処分を申し立てる事態にまで至った。これに日本の一部ファンまでも参戦して、日本での活動休止理由の矛盾点を突いた上でJYJとの契約解消を求める要望書をエイベックスに送付したり、エイベックス側の行為は不公正な取引方法に該当するとして同国の公正取引委員会に申告したりしてJYJへの支援を行った。最終的に日本相撲協会が両国国技館の貸し出しに応じたことから、同年6月、JYJは日本公演を無事開催し同国での活動再開を果たしたが、シージェス・エンターテインメントはここで万事解決とせずに、エイベックス側の「妨害」行為の禁止を求めて正式に提訴することを表明し、双方の確執は本格的に法廷へと持ち込まれることになった。 JYJは2011年2月、韓国でシージェス・エンターテインメントとの専属契約は二重契約でないとの仮処分決定に加え、2010年10月の仮処分命令に基づく間接強制の決定も勝ち取り、芸能活動の障害を取り除くための司法判断を粗方揃えることに成功していた。JYJ側がこれらに表立って反応することはなかったが、同年5月にKBSの芸能局が『ミュージックバンク』などにJYJが出演しない理由を尋ねる視聴者からの質問に「JYJは判決が確定しておらず二重契約状態のため」と公式サイト上で回答したこと に対しては、契約問題は法的に解決しているとしてKBSに是正を求めた。回答の2日後、KBSは「同年2月の司法判断後にJYJがアルバムを出していないだけであり、新作を発表すれば専権を持つ番組側が出演を判断する」という公式見解を出し、シージェス・エンターテインメントは「新作発表時『ミュージックバンク』に出演できることを望む」と応じてひとまず矛を収めた。 だが、KBSとの対立はこれで終わらなかった。JYJは2011年5月に済州特別自治道庁から済州島が世界7大自然景観に選出されるよう投票を促すための広報大使に選ばれ、その活動の一環として同年7月放送の関連テレビ番組に出演することが決まっていた。その場で大使任命式も行われる予定であったが、番組を制作するKBSの済州放送総局が生放送4日前にJYJの出演をキャンセル、代わりに元所属事務所の後輩歌手を出演させた。これに韓国内外のJYJファンが憤怒し、KBSのみならず済州道庁まで非難の矢面に立たされた。シージェス・エンターテインメントもこれ以上対応に躊躇するのはJYJにとって無益として方針を転換、この件を韓国の公正取引委員会に申告して、公営放送局であるKBS済州への是正措置を求める事態となった。
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