旅客案内・放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 05:48 UTC 版)
1976年4月10日から、車内放送は車掌による肉声から予め録音した音声による自動放送へと切り替えた。当初は8トラックのカートリッジテープに録音したものを乗務員室にある再生機器で再生していたが、現在はICで録音したものを使用しており、再生機器もそれに対応したものに取り替えられている。 担当は、当初は男性(中村健治 → 津田英治)が務めたが、1999年4月1日以降は女性(秀平真由美)が務めている。 車掌用ドアスイッチの上に独立して再生ボタンが設けられており、車掌がタイミングを見てボタンを押して再生している。 多くの終着駅は1面2線であり、時間帯によっては2線両方とも使用するため、再生装置には終着駅で開く扉(右側または左側)を選択するボタンが付いており、車掌がそれを選択することになっている。終着駅到着前の自動放送で、その選択に合わせて「右側(左側)の扉が開きます」と放送される。なお、この再生装置は新型のタッチパネル式モニタに更新されており、現在はタッチパネルに表示されたボタンを選択することになっている(時計機能も備えているので、深夜は自動的に乗り換え案内を省略するようになっている)。 深夜は、自動放送では乗り換え案内を省略している。 2012年からは、終着駅到着前の自動放送でメロディーを流すようになっている。 自動放送の開始とともに、広告放送や啓発などの放送も行っており、月1回程度の頻度で新規に録音して更新している。 広告放送には途中駅用の「○○××へお越しの方は、次でお降りください」と、終着駅用の「○○××は、次でございます」の2種類がある。原則として駅発車直後に駅名の読み上げの次に行っているが、例外的に御堂筋線の梅田駅 → 淀屋橋駅にかけては、駅名の次に啓発を2つ放送してから広告放送を行っている。同様に、そごうが経営破綻するまでは、御堂筋線心斎橋駅に限り、なかもず方面行きでは「次は、そごう、大丸前です。○○、××へお越しの方は、次でお降りください」、千里中央方面行きでは「次は、大丸、そごう前です。○○、××へお越しの方は、次でお降りください」と、列車進行方向と百貨店の並び順に合わせて独自の広告放送が行われていた。 啓発については、毎月20日がノーマイカーデーであること、不審物発見時の対応、優先席や携帯電話に関するマナー、痴漢対策などが頻繁に放送されているほか、歩きスマホが社会問題化してからは歩きスマホをしないよう呼び掛けている。 地方選挙(大阪市長選挙など)・国政選挙についても投票日のおよそ2週間ほど前から投票を促す放送をし、それ以外にも大阪マラソンの開催告知など、様々なものが放送されている。 1992年8月1日から、各駅発車時における車内自動放送にて英語のアナウンスが追加されている(当初は男性のピーター・フィンケであったが、現在は女性のウェグミュラー・あけみが担当)。 英語のアナウンスについては、次駅が終着駅の場合、前駅発車後ではなく、終着駅到着時に行う。 英語のアナウンス追加と同時に、途中駅折り返し列車における終着駅到着時の「なお、○○方面へお越しの方は、次の列車をお待ち願います」の言い回しが「なお、○○方面へお越しの方は、同じホームでお待ちください」に、御堂筋線なかもず方面行き列車が梅田駅 → 淀屋橋駅間を走行時の「列車が曲がりますから、ご注意ください」の言い回しが「電車が、カーブを通過します。ご注意ください」に、それぞれ変更されている。 この他、御堂筋線や四つ橋線、堺筋線などの駅ホームで、北方向行き列車到着時の日本語アナウンスを担当しているのは有田洋之で、逆の南方向行き列車到着時の日本語アナウンスを担当しているのは梅野真由美である。このように、行先によって男女の声を使い分けることで、列車の到着を分かりやすいようにしている。また、ほぼ全ての駅で流れる啓発放送(チャイムの後「交通局では…」など)のアナウンスを担当しているのは片岡和枝。
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