新法の施行とは? わかりやすく解説

新法の施行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 15:35 UTC 版)

日本の刑務所」の記事における「新法の施行」の解説

日本の刑務所に関する法律である監獄法は、受刑者人権擁護に関する規定が不十分であったこと、2002年平成14年)に問題化した名古屋刑務所での刑務官による受刑者への暴行事件などをきっかけとして、法改正機運高まり刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律2005年平成17年5月18日国会で成立2006年平成18年5月24日から施行され2007年平成19年6月1日には、同法改正法である刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律施行された。 監獄法施行以来100年上使用されてきたため、実務対す根拠法とするにはさまざまな面で問題があった。そのため、数十年前から法改正動きはあった訳であり、その改正先取りせんとばかり法務省各施設訓令通達、それを受けて指示等で監獄法不足分補いながら行刑の運営行ってきた。 新法では、被収容者等の人権保護だけでなく、刑務官行為根拠についての規定大幅に増えている。しかし、外部交通所持品などの分野統一され決まりがなく、各施設判断委ねられているために、許可不許可判断違っているといった事態起こっている。 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律明治期監獄法施行以来行刑立法であることもあり、長年旧法訓令・通達などを用いて処遇行ってきた職員と、被収容者双方認識不足(特に、旧法慣れしているB級受刑者)から生まれトラブル懸念されていたが、各施設において職員研修実施する被収容者に対して適宜訓示告知を行うなどして対策進めていた結果若干問題発生したものの、全体として大きなトラブルもなく、新法での施設運営はまずは順調にスタートした考えられる日本刑務官一般的にいわれる看守」とは刑務官の階級のことで、一番下の階級名である)は国家公務員法により労働基本権認められておらず労働組合結成することができない。しかし、主な先進国では各国原則として認められており、日本でも労働者としての性格十分に考慮して団結権認めるべきだとの意見がある。また、その仕事特殊性から心身バランスを崩す職員増加傾向にあるため、採用時点適性慎重に吟味しつつ職員数増やし定期的な職員への研修カウンセリング行い指導能力の向上、悩み問題点早期解決助けにするなどの改善策をとって、刑務官業務を少しでも適正にする必要がある犯罪犯しても、人権制限矯正必要な範囲適正に保たれるべきであるのは、日本国憲法の理念からいっても当然であるため、刑務官質の向上適正な人員配置求められる

※この「新法の施行」の解説は、「日本の刑務所」の解説の一部です。
「新法の施行」を含む「日本の刑務所」の記事については、「日本の刑務所」の概要を参照ください。

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