新・小説とは? わかりやすく解説

しんしょうせつ〔シンセウセツ〕【新小説】

読み方:しんしょうせつ

文芸雑誌明治22年(1889)1月饗庭篁村(あえばこうそん)らにより創刊、いったん中絶明治29年(1896)7月幸田露伴編集再刊昭和2年(1927)1月黒潮」と改題同年3月春陽堂発行夏目漱石の「草枕」や田山花袋の「蒲団(ふとん)」など、多く名作発表した


新小説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/21 07:56 UTC 版)

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新小説
Shin-shosetu
The Japan current 黒潮
『新小説』(第1次)創刊号の表紙
ジャンル 文芸雑誌
刊行頻度 月刊
発売国 日本
言語 日本語
出版社 春陽堂書店
編集部名 文学同好会 第1次
編集部 第2次
初代主幹 饗庭篁村
二代編集長 幸田露伴
刊行期間

第1次
1889年1月(明治22年1月号) - 1890年6月(明治23年7月号)
第2次
1896年4月(明治29年4月号) - 1926年11月(昭和2年12月号)

黒潮
1927年1月(昭和2年1月号) - 1927年3月(終刊号)
ウェブサイト 新小説総目次・執筆者索引
特記事項

略歴
1889年1月 創刊
1890年6月 休刊
1896年4月 新創刊
1926年11月 改題前の最終号
1927年1月 『黒潮』と改題

1927年3月 『黒潮』終刊
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新小説』(しんしょうせつ)は、戦前日本に存在した文芸雑誌の一つ。1889年(明治22年)1月から1890年6月まで(第1次)、および1896年7月から1926年11月まで(第2次)発行された。1927年(昭和2年)1月から、『黒潮』(くろしお)と改題し、同年3月まで3号のみ発行した。

略歴・概要

1889年(明治22年)1月、須藤南翠森田思軒饗庭篁村石橋忍月依田学海山田美妙らからなる14名の文学同好会が編集し、発行した[1]。翌年1890年(明治23年)6月、1年半で第1次『新小説』の刊行は終了する[1]

1896年(明治29年)4月、第1次の終了の6年後に、幸田露伴の編集で再び創刊した[1]

第2次は隆盛をきわめ、1900年(明治33年)に泉鏡花高野聖』、1901年(明治34年)5月号に国木田独歩『帰去来』、1906年(明治39年)9月号に夏目漱石草枕』、1907年(明治40年)8月号に田山花袋蒲団』、1910年(明治43年)に泉鏡花『歌行燈』、1913年(大正2年)6月号に森鴎外訳『病院横町の殺人犯』(エドガー・アラン・ポーモルグ街の殺人』)、1914年(大正3年)2月号に森鴎外『堺事件』、1916年(大正5年)1月号に森鴎外『寒山拾得』、1917年(大正6年)に泉鏡花『天守物語』、1921年(大正10年)4月号に高群逸枝の長篇詩『日月の上に』、1923年(大正12年)5月号に横光利一日輪』、1925年(大正14年)9月号に『一人二役』、1926年(大正15年)7月号に江戸川乱歩モノグラム』をそれぞれ掲載、多くの名作を生み出した[1]

大正期の編集者として、田中純 (作家)鈴木三重吉、野村治輔らがいる。

1927年(昭和2年)1月、『黒潮』(英副題: The Japan current)と改題したが、同誌は同年3月の第3号で終了した[1]

ビブリオグラフィ

本誌
  • 『新小説』、春陽堂書店1889年1月 - 1890年6月
    1. 全25巻、1889年1月 - 1890年2月
    2. 全3巻、1890年2月 - 同年6月
  • 『新小説』、春陽堂書店、1896年4月 - 1926年11月
    1. 全7号、1896年4月 - 同年12月
    2. 第2巻1号 - 第31巻11号、1897年1月 - 1926年11月
  • 『黒潮』、全3号、春陽堂書店、1927年1月 - 3月
リファレンス
復刻

  1. ^ a b c d e コトバンクサイト内の記事「新小説」の記述を参照。

外部リンク


新小説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 16:30 UTC 版)

朝鮮文学」の記事における「新小説」の解説

19世紀末期に入ると、列強各国アジア進出し朝鮮においても外国圧力の中で近代化進められることになる。文学でもこの時期一つ転換期を迎える。即ち、李人稙の『혈의누 (血の涙)』に始まるいわゆる「新小説」と呼ばれる小説形態誕生である。新小説は1910年前後登場したそれまでの「古代小説」から近・現代小説への過渡期的な小説形態である。新小説と呼ばれるものは他に『畜会議録』(安国善)、『雪中梅』(具然学)、『自由の鐘』(李海朝)などがある。これらの大部分古代小説見られる勧善懲悪ストーリーを引きずっており、また旧来の思想・文化極端に批判したりする内容ではあるが、言文一致文体新聞等のメディア通した文学普及という点で新しい。新小説と呼ばれる作品それほど多くはなく、李光洙の『無情』の登場でやがて消えていくことになる。

※この「新小説」の解説は、「朝鮮文学」の解説の一部です。
「新小説」を含む「朝鮮文学」の記事については、「朝鮮文学」の概要を参照ください。

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