料理の概念
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 05:56 UTC 版)
「料理」も参照 日本語の「料理」を意味するところは、家庭の台所や飲食店の厨房などで行われる「食品加工の最終段階を指すこと」が多い。 現在では食品工場などで広く行われる脱穀・精米・豆腐・かまぼこの製造なども、地域・時代・集団によっては料理の範疇である。米の量をはかりどれだけ食べてどれだけ種籾とするかなど、家庭や国家の献立や食料計画をも意味する。また焼けた獣骨の遺物の発見から北京原人などと呼ばれるホモ・エレクトスの火の利用や、宮崎県幸島のニホンザルの群れがサツマイモを海水で洗い味つけして食べるということも、料理と考える場合もある。 尚、料理の概念は言語や国によって大きな異なりがある。中国語では「烹飪」と「菜餚」が料理の意味を表し、採集した野菜を烹で煮ることを意味する。英語でも「cooking」と「dish」二つの言葉がある。cookingは加熱することを意味し、加熱しない生のものを「raw」と区別している一方、dishは一つのお皿に盛り込みのことを表す。フランス語の「cuisine」は台所や厨房をあらわし、また調理や食品の料理もあらわす。また、ユネスコによる世界無形文化遺産登録以降、中国での簡体字ネット環境を中心に、「日本料理と和食の基本は中国の陰陽五行思想にあり」と言った何の一次史料や論理的な根拠を伴わない、文化の包摂活動が展開されている。この「陰陽五行説」は日本語環境下でも拡散が進んでいており、自明の前提として語られ始めている。
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