提案と計画とは? わかりやすく解説

提案と計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/02 17:37 UTC 版)

エリー運河」の記事における「提案と計画」の解説

イギリス1761年完成し炭鉱マンチェスター繋いだブリッジウォーター運河華々しい成功は、18世紀後半イギリス運河建設ブーム生んだアメリカ東海岸新しい西の開拓地を結ぶために運河、あるいは人工的に改良され水路造るという考え方は、1724年にキャドワルダー・コールデンがモホーク川使った案を提案した宙に浮いていた。ジョージ・ワシントンポトマック川使って西部航行できるようにする案を考え1785年から彼の死ぬ15年後までパトーマック会社少なからぬ労力資本注入したブリッジウォーター運河について詳しかったクリストファー・コールズがモホーク川渓谷測量し1784年ニューヨーク州議会に対してオールバニオンタリオ湖を結ぶ運河提案行った。この提案は相当な関心を引き行動移されたものもあったが、結局は何も生み出さなかった。ガバヌーア・モリスとエルカナー・ワトソンも早くからモホーク川使った運河提案しており、二人努力でウエスターン・インランド・ロック・ナビゲーション会社創設されモホーク川改良する最初取り組みが行われた。しかしこの会社分かったことは、このような大きさ事業に対して私的な財源では不適ということだった。 起業家ジェシー・ホーレーはその努力直接運河向けられ提案者だった。ホーレーはニューヨーク州北部平原当時はほとんど未開だった)で大量穀物育て東海岸で売ることが出来ると考えた。しかし、ホーレーは穀物海岸まで運ぶ事業をやっていて破産しカナンデイグア債務者刑務所にはいっている間に、モホーク川渓谷使った運河建設提案し始めた。ホーレーはバタビアのホランド・ランド会社代理人ジョセフ・エリコットの強い支持取り付けた。エリコットは運河造れ自分売っているニューヨーク州西部土地価値をかなり上げられる考えた。エリコットは後に運河最初理事になったハドソン川支流であるモホーク川アパラチア山脈の北縁にあたり氷河溶けたニューヨーク州峡谷作ってキャッツキル山地アディロンダック山地分けていた。モホーク川アラバマ州から北では唯一アパラチア山脈横切っており、東は既に広く使われているハドソン川直接繋がり、西はオンタリオ湖エリー湖近かった。そこからは内陸部の者や多く開拓者がこれらの湖に行くことができた。 問題は、ハドソン川オールバニエリー湖標高差が約600フィート (183 m)あることだった。当時閘門12フィート (3.5 m)までの高低差までなら扱えたので、360マイル運河には少なくとも50箇所閘門必要だった今日でもそのような運河費用掛かって仕方が無いが、1800年そのような事業はほとんど想像の域を超えていた。当時トーマス・ジェファーソン大統領は、「ほとんど気違い沙汰に近い」と言ってその提案話にならないとし、拒絶したそれにも拘わらず、ホーレーはニューヨーク州知事デウィット・クリントン関心引き出し計画照査後で賛同得た世論圧倒的にこの計画愚かなものと見なしていたので、この計画は「クリントン愚行」とか「クリントンのどぶ」と呼ばれるようになった1817年クリントン運河建設予算に関してニューヨーク州議会承認取り付けた運河は幅40フィート (12 m)、深さは4フィート (1.2 m)とされ、取り除かれ土壌は堤の歩道造るために横の斜面積み上げられた。喫水3.5フィート (1.07 m)までの艀が歩道上の馬、後にはラバに曳かれて行き来することになった双方向行き交う艀に対し曳き船道は1つしかなかったので、艀が離合する時は艀が慣性力動いている間に、牽引用の動物から曳き綱を素早く解いてまた反対向き動物に付け直すという操作を必要とした。運河側面は石で固められ、底には粘土置いた。石の細工には何百人ものドイツ人石工動員され運河工事完成した後は、ニューヨーク多く著名な建物建設に回ることになった

※この「提案と計画」の解説は、「エリー運河」の解説の一部です。
「提案と計画」を含む「エリー運河」の記事については、「エリー運河」の概要を参照ください。

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