採集法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 08:54 UTC 版)
野外を歩きながら探して回る採集が基本で、これを見採り法、あるいは見つけ採り法という。道を歩きながらあちこち眺め、虫のいそうなところを見て回る方法である。時には葉の裏をめくったり、石をひっくり返したりもする。 昆虫の集まるポイントというものがあり、そのような地点で粘る採集家も多い。それは餌場であったり、繁殖地であったりという例もあり、たとえばたくさんの花をつける木にはチョウや様々な昆虫が集まるし、伐採した樹木を積んだ場所にはカミキリムシなどが産卵のために多数集まる。他にたとえば山頂付近などに下から様々な昆虫が吹き上げられてくる場所がある、と言う例もある。 また、小型の昆虫や動きの少ない昆虫は野外では目につかないことが多い。それらは生息地に見当をつけて探す。そのための面白い方法のひとつに叩き網採集というのがある。これは、樹上の葉枝の間にいる小型昆虫を採集する方法として発達したもので、枝の下に布を広げ、その上で枝を棒で叩くものである。そうすると枝葉の間の昆虫はふるい落とされて布の上に落ちるので、見つけやすくなる。応用として枯れ木の束や樹木に生えたキノコに対してもこれを使うことがある。土壌動物として生活する昆虫は、土壌動物の採集法で捕らえる。 昆虫の方をこちらに呼び寄せる手段もある。そのようなものをトラップと称している。広い分野で有効なのが、夜間に明かりをつけて虫を集める、燈火採集と言うやり方である。他に、容器に餌を入れて、虫を呼ぶなどの様々なやり方がある。
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採集法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 09:03 UTC 版)
土壌中の動物は、小さいものが多く、土壌中は見通しがきかないので、採集は簡単ではない。 ハンドソーティング 手でより分けること。土壌を白い布の上などに広げ、ピンセット等を使ってより分けながら動物を探す。 ベルレーゼ装置・ツルグレン装置 土壌中の動物が乾燥を嫌うことから考え出された採集装置。 漏斗の上に金網を置き、その上に土壌を広げると、土壌は表面から乾き始めるので、動物は下の方へ逃げて金網を抜け下に落ちる。これを、漏斗の口に瓶をおいて集めるというもの。ツルグレン装置 (Tullgren funnel) は、熱や光、乾燥した所が嫌いという土壌中の動物の性質をさらに利用するために上に電球を設置するものである。 ダニや昆虫などに有効。 ベールマン装置 ベルレーゼ装置などでは、たとえばセンチュウのような、湿った体を持つものは、土壌が乾燥してくると移動できなくなり、その場でひからびるなどして採集できない。そこで、同じことを水中で行うための装置がこれである。 漏斗の口にゴム管をつないで、出口をピンチコックで止める。土壌はガーゼなどに包んで、漏斗の口に入れる。そして漏斗に水を注ぎ、土壌が浸るところまで水を加える。動物を採集するには、ゴム管の口を開き、そこに溜まったものを回収する。
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採集法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/20 08:13 UTC 版)
池や湖沼のミズダニは柄付のプランクトンネットで岸辺の水草の間をすくって西洋皿のような白い皿に入れる。ミズダニだけをスポイトで拾えばよい。ミズダニは貪食なのであまり長時間多くの個体を管ビンに入れておくと共食いをする。餌としてミジンコその他を一緒に入れておくと共食いが防げる。 流水中のミズダニは石を拾ってその裏面や、石面のくぼみなどを調べると見つかる。それを細いピンセットか竹の細いピンで拾いとる。淡色の石よりも淡色の黒っぽい石に多くついている。新しい石よりも珪藻などがついている石の方が多い。石面のなめらかなものよりも粗くて凹凸のある穴の多い石に多い。ミズダニを採るときに、石面の穴に産みつけられた卵塊にも注意を払う。卵塊を持ち帰ってシャーレに入れておけば幼虫が得られる。 湧泉や渓流の石には蘚苔類の生えていることがある。浸水部の蘚苔類の間を探すと、赤色や橙色の美しいミズダニの採れることがよくある。 貝類に寄生するミズダニは淡水産のトブガイ、カラスガイ、カワシンジュガイなどの二枚貝やマルタニシ、オオタニシなどの巻貝の外套腔内にいるので、これらの貝を採集して殻を割ってその外套腔内をよく調べる。 地下水中のミズダニは小型のプランクトンネットを井戸ポンプの水の出口にあてがって水を汲む。手押しポンプのハンドルを数百回以上押せば、その井戸にいるかいないかが大体分かる。地下水種は無色で小形のものが多いので注意しないと見落とすことが多い。
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