見坊豪紀とは? わかりやすく解説

けんぼう‐ひでとし〔ケンバウ‐〕【見坊豪紀】


見坊豪紀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/29 19:35 UTC 版)

見坊 豪紀(けんぼう ひでとし、1914年11月20日 - 1992年10月21日)は、日本日本語学者辞書編纂者[注 1]。『明解国語辞典』『三省堂国語辞典』の編纂者として知られ、「ケンボー先生」と親しまれる。


注釈

  1. ^ 「辞書編纂者」は「レキシコグラファー」といい、三省堂国語辞典第3版に立項してあり、「辞書編集者(=著者)。「レキシコグラファーは弁解せず」と書いてある。一部にしか使われない語を立項したのはサミュエル・ジョンソンの英語辞書のlexicographerが‘A writer of dictionaries; a harmless drudge, that busies himself in tracing the original, and detailing the signification of words.’(辞書の作者;無害な努力家、言葉の元と意味を追うのに忙しい)となっていることを意識している。
  2. ^ 『明解国語辞典』で「ノックアウト」「フレンチドレッシング」「プロレタリアアト」「ブロンド」や「抗日」「細菌戦術」「戦傷死」「敵性」など[7]、『三省堂国語辞典』で「ウルトラマン」「エッチ」「エー」などをいち早く立項したことで知られる[8]
  3. ^ 説明を読んだ人が、その語を自然に思い浮かべることができるよう、日常語で具体的に記述することを指す[9][10]。例えば「」について、多くの辞書は「水素酸素からなる化合物化学式はH2O」のように学術的な説明を施しているが、見坊は「生活するのに欠かせない、透き通った冷たい液体」といった一般的認識を説明するように工夫した[9][10]
  4. ^ 1981年まで。その後1984年に協力者とともに「新ことばのくずかご」として再開、雑誌廃刊の1988年まで継続、のち雑誌「ちくま」に移った。
  5. ^ 見坊没後も辞書の改訂は継承され、編者としてその名が記されている。

出典

  1. ^ 山口高等学校 (1936), p. 191.
  2. ^ 東京帝国大学 (1939), p. 566.
  3. ^ 武藤康史 (2001).
  4. ^ 『三省堂国語辞典』第4版序文
  5. ^ 佐々木健一 (2014), pp. 184–192.
  6. ^ 『三省堂国語辞典』第3版の序文
  7. ^ 佐々木健一 (2014), pp. 86–88.
  8. ^ 佐々木健一 (2014).
  9. ^ a b 山崎誠 (2013), pp. 88–89.
  10. ^ a b c 飯間浩明 (2020), p. 85.


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